追いかけっこ
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はめているタイガさんをまずは標的として回し蹴りを仕掛ける。
「効かんわ!!」
「ぎゃふっ!!」
しかし、悲しいことに彼はその一撃をコバエでも払うかのようにあっさりと跳ね返してしまう。
「普通そうなるよね」
「魔法がないとね」
「シリル軽いもんね」
なんでだろう・・・ここまで仲間からディスられることって今までなかったんじゃないだろうか?そもそもディスるってなんだ?エルザさんが使ってたから使ってみてるけど、イマイチ使用する意味がわからない。
「あぁ、そういうことか」
俺が戦おうとした姿を見て、ようやく事態を察知したレオン。彼は俺と二人の姿を見てしばらく思考の表情を見えると、手に持っているまんじゅうに視線を落とす。
「まんじゅう攻撃」
「なぬっ!!」
彼の取った行動に思わず目が飛び出そうになった。食べることが大好きな彼が、よりによってその食べ物を武器として投げてくるとは・・・確かに武器の使用を禁じられているから、何かを代用するしかないんだろうけど・・・その作戦はあんまりだ。
「食べ物を粗末にするな!!」
「「「「「こっちのセリフだぁ!!」」」」」
自分に背を向けていたトレジャーハンターの後頭部にまんじゅうを直撃させた彼は、本来なら周りが突っ込むべきことを自身の口から発する。これには俺たちもトレジャーハンターも、街を行き交う人たちも突っ込まずにはいられなかった。
「はっ!!」
だが、その時気付いた。彼に突っ込みを入れるためにトレジャーハンターたちがこちらに背を向けたことを。これは紛れもない、大チャンスである。
「サンキューレオン!!」
彼がそれを狙ったのかどうかはわからない。しかし、このチャンスを逃がす理由はなく、後ろを向いているトレジャーハンターたちに突進する。
「キャッチ!!」
「うおっ!!」
気付かれることなく俺はリングがはめられた腕へと飛び付く。ただし、今回はタイガさんの方ではなくユウガさんの方を狙うことにした。なぜかって?それはこっちの方が動きがトロそうだからだよ!!
「くっ!!放せ!!」
「リングくれたら離します」
しがみつく俺を空いている方の手で押し退けようとするユウガさんだが、こちらも負けじと懸命にしがみつく。
「ねぇ・・・あれって・・・」
「猫?だよね?」
「じゃれてるね」
後ろから逃げ道を封じるために立っているウェンディたちが争っている俺の姿を見てそんなことを言っていた。何?今の俺人に構ってほしい猫にしか見えないの?そんなに威厳なく見えてるの今の俺!!
「このっ・・・」
「リンゴアメビーム!!」
「それただ投げてるだけじゃ・・・いてぇ!!」
ターゲットにされていなかったタイガさんがユウガさんを助
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