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暴れん坊な姫様と傭兵(肉盾)
15 6の直後のお話
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、そうだな」
「姫様が拾って来る孤児や浮浪児などは、面倒はありましたが教育課程を()て立派にメイドになっており、その人を見る目と豪運と(カン)に疑いはありません」
「当然だな。 もっと褒めろ」
「ですが、それはあくまでも終着点です。 過程に問題があるのは言うまでもありません」
「そりゃそうだな。 ミーア姉ちゃんもメイドとなるのにそれなりに時間かかったしな」
恐縮(きょうしゅく)です」

 立派なメイドには立派な教育を。
 そのためにはそれなりの投資と手間が存在する。
 その感謝を忘れていないミーア姉ちゃんは話の流れから、小さく(こうべ)()れた。

「やれやれ…わかりました」
「お? いいのか?」
「エルザ姫の人を視る目を信じるのであれば、最終的には手伝う羽目(はめ)になりますからね。 出てきた問題点に頭を抱えますが…」

 やったぜ。

 流石おっさんだ。 ただ頭が固いんじゃなくてまだ若さによる柔軟性(じゅうなんせい)があるから、妥協(だきょう)出来る点がある事を認めてもらえたようだ。
 (よう)は“傭兵(ようへい)を引き入れてもいいのか”に尽きる。

「まずはその傭兵(ようへい)の素性を洗う事から始めなければいけませんが…これには数日の期間を(よう)します。 場合によっては“キメラ”を監視に付ける事にもなるでしょう。 しかし―――」

 つらつらと、傭兵(ようへい)を引き入れる段取りを挙げ連ねようとしたところでロックスのおっさんは言葉を区切った。

「そうですね…。 時期が時期ですし、あれがいいですね。 最近の件の属国…との抗争(こうそう)は覚えてますよね?」
「ん? 確か、俺が殴り込んだ後の事か?」
省略(しょうりゃく)しすぎです。 ええ、隣国にエルザ姫が独断(どくだん)で単身殴り込みをかけた時、拠点を通り過ぎて中枢(ちゅうく)にまで特攻した(すえ)に指揮系統が頭から崩壊した(けん)です」

 ああ、アレねアレ。
 普段からムカつく国だったけど、()が過ぎたから“つい”ヤっちゃったアレね。
 あいつらの城を滅茶苦茶にした結果、弱体化した隙に軍事国家ガレリアの傘下(さんか)にされたんだったな。

 割と最近の事だけど、そう言えばそうだった。 後悔はしていない。

「こないだ攻めてきて軍事国家ガレリアに乗っ取られた…なんて国だっけか?」
「実権(うしな)って事実上(じじつじょう)滅んだ国に名前も何もないでしょう。 正確には軍事国家ガレリア占領地に加え元の国名が付くのですが…長いと面倒でしょうから属国でいいんじゃないですか?」

 だな。

 長い事鬱陶(うっとう)しい隣国ではあったが、その国名を不思議
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