第179話
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先生、ベル。それについては……”政治”も同じだと思います。時には王道ではなく、邪道が必要になる時もあるでしょう。ですが邪道を前提とするのはやはり間違っています。
「………エリィ君……………」
「…………………」
一方エリィの言葉を聞いたイアンは複雑そうな表情をし、マリアベルは厳しい表情で黙り込んだ。
「キーアちゃんと言う個人の超越的な力に頼る事……それは、もはや政治ではなく、ただの神頼みとしか思えません。困難な状況を、しかるべき手続きと対話のプロセスによって乗り越え、全員の問題として解決してゆく………それが”真の政治”だと思います。」
「うむ。女神もそう言う世界を望んだからこそ、私達”眷属”を”盟約”で縛ったのだ。」
「そう……全ては自分達の力で道を切り開く為に……」
エリィの言葉にツァイト、エイドスはそれぞれ続き
「多分、キーアの力が無ければクロスベルが深刻な危機に直面する可能性は高いと思います。大陸全土の混乱、経済危機………そしてもし局長達がエレボニアに攻めていなければ、エレボニアは内戦が終了しだい、クロスベルに牙をむくでしょう。――――それでも俺達は。キーアに全てを押し付けるのが正しい選択だとはとても思えない。与えられるだけの奇蹟に頼ったら俺達自身が成長できないから……だから苦しくても……今は”筋”を通すべきだと思うんです。」
「………ロイド………」
「…………………」
ロイドの言葉を聞いた幹に埋まっているキーアは複雑そうな表情をし、イアンは黙り込んだ。
「――――――クロイス家の末裔とその者に手を貸す哀れなる墜ちた人の子よ。貴女達の”負け”です。”人”は”至宝”を前にして”真なる答え”に辿り着きました。”真なる答え”に辿り着けなかった貴女達では到底人々を幸せにする事は出来ません。貴女の祖先ですらもいつか私が望む世界――――人々が”神”や”奇蹟”に頼らず、人々の手によって紡がれる世界を創る事を夢見ていたのですよ?」
するとその時エイドスは静かな表情で一歩前にでてマリアベル達を見つめて問いかけた…………………!
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