第179話
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うシステム……クロスベルに限らず、どこにでも見られる現実ではないのかね?」
「………それは………」
「…………………」
イアンの問いかけにエリィは複雑そうな表情で言葉を失くし、ラウラは複雑そうな表情で黙り込んだ。
「それに私とて、自らの知見だけをキーア君に提示するつもりはない。マクダエル議長のような有識者にもいずれ協力を要請したいと思っている。ディーター君もまた、マネジメントという観点から改めて役に立ってくれるだろう。”六銃士”やリウイ陛下達は……あれは駄目だ。あの者達は自らの欲望の為に動いている。逆に――――君達には私達の試みに協力して欲しいのだ。」
「リウイ達が夢見る”理想”やその”理想”の為にどれだけ苦労したかも知らずによくそんな事が言えるわね…………」
イアンの話を聞いてロイド達が黙り込んでいる中、カーリアンは怒りの表情でイアンを睨んだ。
「新たな時代を拓くためには君達若者の意見も必要だ。そして君達ならば……ここに辿り着いた君達ならば、これからの時代に何が必要なのか身をもってわかっているに違いない。どうかね、この提案は?」
「……そ、そんな事………」
(妄言に耳を傾けるな、ティオ!あれはただの悪魔の誘いだ!)
「クソ………変に説得力がありやがるが……」
(ハッ!あたいはそういう”選ばれた奴等”ってのが一番大っ嫌いなんだよ!)
イアンの提案を聞いたティオは不安そうな表情をし、ラグタスはティオに忠告し、ランディは唇を噛みしめ、エルンストは不愉快そうな表情をした。
「……………イアン先生。結局、先程の質問にはまだ答えてもらっていませんよ?先生は――――”本当にそれでいいんですか”?」
その時複雑そうな表情で考え込んだロイドは真剣な表情で尋ねた。
「あらゆるものには”尊厳”がある。人にも、社会にも、歴史にも。間違っていたり、悲劇を生み出す結果に繋がったとしても………”それを無かったことにする”のは関わった人達の”尊厳”を犯すことだ。例えば、悲劇から立ち直ることで強さを手に入れる人がいるように……本当は……先生にもわかっているんでしょう?」
「ロイド……………(ガイさん、見ていますか?成長した今のロイドを……)
(フフ、それでこそ私が”守護”すると決めた”英雄”よ……)
ロイドの問いかけを聞いたセシルとルファディエルは優しげな微笑みを浮かべ
「………………………」
イアンは黙り込んだ。
「………確かに……人は時には間違いを犯してしまう存在……」
「だが、その過ちを無かったことにしていては、成長することもできない……」
「……共に学び、力を合わせ、前に進んでいくことの意味………」
リーシャとワジが呟いた言葉に続く
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