第7話 激戦開幕! 幻想郷に安息の地はないのか!?
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いてきた。明らかにこの場に居る三人の声ではない。全く別の人物の声であった。野太い男の声だった。
「あら、あんたの代わりの門番って男だったのね。やっぱりあんたの代わりの門番居たんじゃない」
「だ、誰ですか! 私以外にこの館の門番なんて務まる筈がないんです! 一体何処に居るんですか? 姿を見せて下さい!」
声を聞こえど姿は見えず。しかし、そんな声に対しても霊夢は相変らず落ち着いた感じで人の心を抉る言葉を放ち、美鈴は逆に慌てふためいてあちこち見回しながら自分の後任の門番を血眼になって探し回っていた。
「立ち去れ、さもなくば―――」
「貴様ら全員、死あるのみ―――」
再度声が響き渡る。それとほぼ同時に、門の前から突如として二人の大男が姿を現した。褐色の良い肌に筋骨隆々の体つきに鋭い眼光を放ち、腰にブーメランパンツのみを履いた明らかにこの幻想郷の世界観からかけ離れた姿をした二人の大男が其処に立っていた。
「何者だ、お前達は?」
「我らこそは、紅魔館最強の戦士ライガ―――」
「そして同じく、フウガ―――」
「「我らが守護するこの館、何人たりとも入る事まかりならぬ! 直ちに立ち去るが良い」」
声も同じ、姿もほぼ同じな大男二人の見事なはもりが木霊する。ケンシロウも相当幻想郷からかけ離れた存在であろうがこの二人の比ではない。
「へぇ、見た感じ美鈴よりいい仕事しそうじゃない。良かったわね美鈴。あんたの後任立派に門番やってるじゃん」
「全然良くありませんよ! これじゃ私の職奪われたままじゃないですか! そんなの嫌ですよ!」
「うだうだ言ってもしょうがないでしょ。クビになったものはしょうがないんだし、あんたも諦めて再就職先でも探したら?」
「ひ、酷い・・・幾ら他人事だとは言え、あんまりですよ霊夢さん・・・はっ、そうだ!」
突如何か閃いたのかすっと美鈴は立ち上がる。さっきまで虚ろになりかけていた瞳には光が戻り体中から闘志が湧き上がってくるのが感じられる。
「私がこの門番と勝負して勝てばまた此処の門番として返り咲けるじゃないですか!」
「はぁっ? あんた本気でそんな面倒くさい事するって言うの?」
「当然です! これは、私の紅魔館の門番としての誇りを掛けた戦いです! この誇りに掛けて、この戦いを逃げる訳にはいきません!」
「うっわぁ、心底面倒臭い事になってきたわねぇ。正直あんたの誇りだの紅魔館の門番に返り咲くだのどうでも良いからさっさと終わらせたいんだけど」
全くやる気のない霊夢に対し、美鈴はやる気満々なようで―――
そんな彼女のやる気を感じ取ったのか、現在紅魔館の門番をしているライガとフウガの二人も構えを取る。
「どうしても立ち去らぬと言うか―――」
「ならば仕方ない。その身をもって
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