第7話 激戦開幕! 幻想郷に安息の地はないのか!?
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やっぱり紅魔館の門番は私以外有り得ないんですよね! だから代わりの門番を雇ってないんですよ!」
滝の如く涙をながしながら美鈴が語る。それほどまでにこの館の門番をやってた事を誇りに思っていたのだろう。まぁ、ケンシロウや霊夢には余り関係がない事なのだが―――
「やれやれ、これじゃ魔理沙に本盗まれ放題じゃない。まぁ、あんたが居た所で結果は同じだろうけど」
「酷っ!! 幾ら毎回魔理沙に侵入されてるからってそんな言い方あんまりじゃないですか!?」
「毎回侵入されてる時点で門番としては失格じゃない。やっぱりあんたクビになって当然だったんじゃないの?」
「あんまりですよぉぉぉ〜〜〜」
無残にも突き付けられる霊夢の無情な発言の数々に心を砕かれる美鈴。そんな彼女の肩にケンシロウの手がそっと触れる。
「案ずるな美鈴よ。この荒んだ世の中、きっとお前の力が役に立つ日が来る。どんなに苦しい思いをしても悪魔に決して魂を売らなければ明日は必ず訪れるものなんだ」
「いや、一応私それっぽい人に使えてた身ですし、そもそも幻想郷ってそんなに荒んだ印象感じないんですけど」
「さぁ、俺達三人で不落の紅魔館伝説を破るとするか」
「何ですかその不落の紅魔館伝説って!? 私初耳なんですけど!?」
この小説を読んでる読者には誤解を招かない為に敢えて言わせて貰うが、間違っても紅魔館とはどこぞの世紀末な世界にあった地獄の監獄とかではないので誤解しないように。
「ほら、二人して下らない漫才してないでさっさと用事済ませましょうよ。それと美鈴、これが異変じゃなかったら後であんたにも手伝ってもらうからね」
「あ、待って下さいよ霊夢さん!」
下らない言い合いを続けているケンシロウと美鈴を尻目に霊夢が門へと近づいて行く。急ぎその後を追おうとした二人であったが、ケンシロウはふと違和感を感じた。
視線を感じたのだ。門の近くに人の気配はない筈なのに自分達を見つめる不気味な視線を感じるのだ。
「待て二人とも! 門に近づくな!!」
「はぁ? 一体どうしたのよ」
「何か見つけたんですか?」
ケンシロウの叫びに足を止める二人。
「門の近くに人の気配を感じる。誰かがいるぞ!」
「えぇっ!! 私の他にこの館の門番になれる人なんて居るんですか?」
「良かったわね、美鈴。これであんた晴れて紅魔館の門番永久免除ね」
「いやですよぉぉぉ! 私は何時までも紅魔館の門番で居たいんですよぉぉぉ!」
またしても霊夢の心に突き刺さる一言が美鈴の心を抉って行く。一体何度人の心を抉れば気が済むのだろうかこの貧乏巫女は。
「立ち去れ、立ち去るのだ―――」
「何人たりとも、この館に近づく事はまかりならぬ―――」
突如として、三人に向かい声が響
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