暁 〜小説投稿サイト〜
空虚で無気力な青年が異世界で新生活〜改訂中〜
第7話 単独
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思議そうに首を傾げていた。

猫人族(キャットヒューマン)は、この辺りで見かけることは珍しい。居住地域も聖教国付近に集中しているからな」
「そうなのか?」
「よく分かんないニャ」

なら仕方ない。この話は終わりだ。

「それより、仕事をやる」
「一緒に行った方が良いか?」
「いや、1人で行く」
「そうか。では、この子と宿で待っている」
「ノイ。すぐ帰って来るから、この人と待っててくれ」
「ニャ!」

俺はまだノイを背負ったまま、受付へと歩いていく。

俺が来た時と同じ受付嬢だ。

「仕事を受けたいんだが」
「ようこそ、シュトラーセさん。リベレさんによると、中々の腕の持ち主だそうで」
「さあ。他人の評価に興味無いんで」
「そうですか…。申し遅れましたが、私、ハーフエルフのローゼと申します。以後、よろしくお願いします」
「よろしく」

挨拶をすると、ローゼは受付の隣に置かれた掲示板に手を向けた。

あれに依頼が貼り出されているらしい。

さすがに、色々あるな。

護衛に討伐に輸送。報酬も様々だ。

「おススメとかある?」
「そうですね。リベレさんの場合ですと大体、金貨5枚前後の依頼をお受けになることが多いです。報酬が高いものは必然的に危険度も上がりますので、ランクが上がらなければお受けできません」

なるほどね。

じゃあ、これでいいか。

〔北西に位置するシュヴェレ湖周辺に潜む水蜥蜴人(ウォーターリザードマン)の討伐。報酬、金貨5枚〕

俺はこの依頼書を掲示板から取ると、ローゼさんへと持っていく。

「じゃあ、これで」
「…はい。では、印を水晶へ」

手袋を外し、印を水晶に近付ける。

水晶がわずかに発光し、依頼の受領が決定する。

「ところで、ランクとかあるの?」
「…登録の時に、係の者から聞きませんでしたか?」
「いや。俺の潜在能力に興奮してたから、忘れていたのかも」

説明を聞かなくても大体理解できるけど、一応聞いといた方がいいだろう。

「はぁ……。申し訳ありません。そそっかしい子でして」
「いや、別にいいよ。依頼が終わってから聞かせてくれる?」
「かしこまりました。では、お気をつけて」

忘れてたけど、やけにノイが静かだな。

って、寝てるんかい。

俺は冒険者仲間と話していたクラインに近付いていく。

「クライン。行ってくるから、ノイをよろしく」
「ああ、わかった。気を付けて行って来い」
「ああ」

ノイをクラインに預け、俺はギルドを出た。

さて、北西だったな。行きますか。

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