第八話 ユニークスキル《二刃刀》
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〜キリト side〜
デスゲームの開始からおよそ八ヶ月がたった。
現在の最前線は三十層。
一時、始まりの街に隠れてたアーサーも普通に戻ってきて少したったぐらいの頃。
サクマにもユニークスキル<二刃刀>が出た。
幸いなことに<龍爪剣>と違い、刀二本で使えるそうなので二本目の刀の素材を取る手伝いをしに少し下の階層に降りてたとき、俺とサクマはモンスターに苦戦しているパーティーを見つけた。
かなり危ない戦いだったのでそのパーティーを手伝った。
戦闘が終わり、パーティーのリーダーと思われる男子が近付いてきた。
年は俺達と同じくらいだろう。
ケイタ「俺の名前はケイタ。 で、右からテツオ、ササマル、ダッカー、サチだ。 助けてくれてありがとう。 ところでだいぶ強かったけどレベルはいくつくらい? もちろん、差し支えなければで良いけど。」
キリト「俺はキリト。 レベルは63だ。」
サクマ「名前はサクマ。 レベルは65。」
ケイタ「じゃあ、攻略組!?」
キリト「そうだ。」
ケイタ「じ、じゃあ、もし良ければ俺達のこと鍛えてくれないか? 見ての通り、俺達は中層の典型的なプレイヤーなんだけど、俺達は攻略組に入りたいんだ。」
サクマ「やめとけ、俺達はビーターだ。」
ケイタ「え、」
テツオ「ビーターって、あのベータテスターの中でも情報を独占してたって言う。」
キリト「そう、そのビーターだ。」
ケイタ「・・・鍛えてもらおう。」
キリト「本当にいいのか?」
ケイタ「あぁ。 僕には君達が悪い人には見えない。 たとえ、ビーターだとしてもね。」
キリト「そうか。 なら、よろしく。」
ケイタ「こちらこそ、よろしく。」
これが俺達『円卓の騎士団』と『月夜の黒猫団』の長い付き合いの始まりだった。
元々、戦闘のセンスは有ったようで俺達が教えた戦闘テクニックを次々とスポンジのごとく吸収し、一ヶ月ほどたった頃には最前線にいても可笑しくないレベルまで上がった。
その日は攻略ギルド『血盟騎士団』が主催するエリアボスの攻略会議だったのだが、その時に『月夜の黒猫団』がついに攻略組入りした。
そこまでは良かったのだが、
アスナ「ですから! さっきから何度も言ってるように、今回のエリアボスは街に誘い込みます!」
キリト「それだとどれだけNPCがやられるのか分かっているのか!?」
アスナ「所詮はNPC、二十四時間後にはリポップします!」
キリト「NPCにも心や生活がある! それを壊すことは出来ない!」
現在、『血盟騎士団』の副団長と俺が言い争いの真っ最中。
俺達『円卓の騎士団』と『月夜の黒猫団』、ソロプレイヤーの意見が『血盟騎士団』の意見と真っ向からぶつかっているのだ。
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