暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
魅惑の妖精亭
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「そう、そんなことがあったのね。」
「ああ。」
ルイズと合流した架は、彼女が乗ってきたという馬車で城下町を目指していた。二人はそれぞれ起きたことを報告している。ルイズはアンリエッタからの依頼について、そして架はタルブで見つけた竜の羽衣について。
「にしてもまた極秘任務か。姫様も懲りないというか・・・。」
「私もいいのかって聞いたわ。でも」
ルイズは話した。アンリエッタの覚悟を。
国を良くするためなら自己の保身など厭わない。彼女はそう言って笑っていた。だからこそ、自分は彼女のその笑顔を守りたいのだ。
「私は姫様の為に在りたいって決めた、だからこの依頼を引き受けたのよ。」
「そうか。お前がそう決めたのなら俺は付いていくだけだ。」
架が言うと、ルイズは一瞬嬉しそうな顔をしたが、すぐにムスッとなる。
「ご主人様置いて出かけたくせに。」
「グ・・・済まない。まさかキュルケに騙されているとは・・・。」
「へえ〜カケル、ご主人様に向かって言い訳するんだ〜。ふ〜ん。」
「・・・申し訳ない、マスター。」
ジト目で睨まれては架も素直に頭を下げるしかない。よろしい、と満足げに頷くルイズ。
だが、何を思いついたのか急にモジモジしだした。
「・・・ならいいわよ。」
「ん?」
「だ・か・ら、頭を撫でてくれたら許すって言ってるの!」
「あ、ああ・・・?」
気圧されながらもそんなことでいいのかとか思いつつ、いつかの夜のようにゆっくりと優しく撫でてやる。最初は恥ずかしそうにしながらも次第に気持ちよさそうに顔も綻んでくる。
そんな彼女の笑顔に架もどこか癒されるのであった。
「任務、成功させような。」
「当たり前じゃない。私を誰だと思ってるの?」
そんな会話をする二人。もう城下町も見えてきた。
だが、架は知らない。
この初任務が、この和んだ空気が嘘のような大波乱になろうとは。
そして、その大波乱を作り出すのが、目の前の少女であるということに。
―――――一時間後。
「もう、無理っ!!」
城下町に少女の悲鳴が響き渡る。周囲の人々が何事か注目するが、彼女はお構いなしのようだった。
「何で私がこんな貧相な服を着なきゃいけないのよ!」
「町に潜伏するっていうのに、学院の恰好でいるわけにいかないだろう。お前だって納得したじゃないか。」
「でもでもでもでもでもでも〜〜〜!!」
まさか学院の服で出歩くわけにもいかないので、適当に服屋を見つけ、架の目利きで仕立てることとなった。その服装は決してルイズの言うように貧相というわけではなく、十分に可愛らしかったのだが、貴族目線ではそうではないらしい。店内では渋々と
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