第175話
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大方キーアに親しい者達を作らせて、その者達に危機が迫った時その身に秘めた”至宝”の力を覚醒させやすくする為でしょうね……)
アリオスの話を聞いたロイドは考え込み、ルファディエルは目を細めて考え込み
「……ダメだ。ワケがわからねぇ……」
「……ベル……いったい何のつもりで……?」
ランディは疲れた表情で溜息を吐き、エリィは複雑そうな表情で考え込んだ。
「……それじゃあ……兄貴が亡くなった日の事……その真実を教えて貰えますか?」
「…………っ…………」
「…………ぁ…………」
ロイドの質問を聞いたダドリーは表情を引き締め、ティオは辛そうな表情になり
「「…………………」」
セシルとルファディエルは真剣な表情でアリオスを見つめていた。
「…………………いいだろう―――」
アリオスは目を伏せて黙っていたがやがて目を見開いて語り出した。
……サヤを亡くして警察を離れてから2年……俺はイアン先生たちの計画に協力し、幾つもの工作を成し遂げていた…………いずれも後ろ暗い……陰謀めいた工作ばかりだ。だが、ギルド関係者を始め、それを誰かに感付かれることは遂になかった。
ガイ・バニングス……かつての俺の相棒を除いては。
ガイは……あいつは凄まじいほどの嗅覚と粘り強さで様々な陰謀と秘密に迫っていた。エレボニアとカルバードによる暗闇…………ハルトマン議長とルバーチェ、そしてD∴G教団残党の動き……その更に背後にある、クロイス家の計画にまで……
そして―――あの雨の日、ガイは俺を着工したばかりのオルキスタワーの建設現場に呼び出した……
無論、計画の詳細までは掴んでいなかったが……ガイの推測は驚くほど的確で計画の全体像をとらえていた。教団とマフィアを利用したクロイス氏の政界進出……外国勢力の仕業に見せかけてクロスベル市を襲撃させることで独立の気概を煽る事……
更にはクロイス家の”何か”で大陸全土を威圧・主導する事……信じ難い事にそんな事まで指摘しのけた。
そして――――……手を引けと言う俺の言葉をガイは受け入れず……俺達は雨の中、死闘を始めた。武術の腕は俺がやや上……だが、ガイには揺るぎない意志による力がみなぎっていた。
何十合と打ち合い、お互いの体力を奪い合いながら雨の中の死闘は続き……そして――――
そしてガイは……命を落とすこととなった。当然、あいつのトンファーを現場から持ち去ったのは俺だ。トンファーに無数に刻まれた刀傷から犯人を特定されたくなかったからだ。特にルファディエルあたりなら刀傷を見た瞬間、瞬く間に俺に辿り着いただろうからな……
「……………………」
「……
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