機動戦艦ナデシコ
1438話
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を取るパターンは、どこかTC-OSに似た物を感じる。
いや、勿論TC-OS程に洗練されている訳ではない。一般的なTC-OSに比べると、圧倒的なまでに稚拙だ。
だがそれでも、こうしてコントロールをしているのを見ると……
「気になるわね」
呟くレモン。
周囲の視線を向けられると、その視線に頷きを返すかのように口を開く。
「この世界の地球の技術で、あの数の戦車を自由に動かせるとは思えない。だとすれば、何かきっと種がある筈よ」
「AIの技術は木連……ん? 木連、木連か。なるほど」
「アクセル? 何か思いついた事でもあったの?」
「いや、もしかしたら……本当にもしかしたらだけど、木連で行方不明になった草壁が賊軍に合流したのかと思ってな。それならある程度のAI技術を賊軍が持っていてもおかしくないだろ?」
それに木連という戦力を失った草壁が身を寄せられる勢力となると、それ程ない。
まず討伐軍は今の木連と手を組むのだから有り得ないし、シャドウミラーは言うまでもない。
他にも少数勢力とかは色々とあるが、戦力が一番整っているのが賊軍なのは間違いない。
それにクリムゾングループとの繋がりも考えると……
「けど、木連から地球までどうやってきたの? 普通に移動してくるだけだと、見つかるんじゃない?」
美砂の疑問ももっともだ。
木連から地球までの移動にはある程度の時間が掛かるが、ナデシコが2週間で地球から火星まで行くのを考えると、決して不可能という訳じゃない。
食料の問題とかも……まぁ、木連はその性質上保存食の技術は発展しててもおかしくないし、そう考えれば納得は出来る。
だが、ステルス機能が驚く程に発達していないこの世界では、地球へと向かって移動しているのを発見されない筈はない。
特に火星周辺はシャドウミラーが存在しているのだから。
その辺の疑問は色々とあるのだが、それは後で考えるべき事だな。
戦車が1000両近く存在しても、その数がいつまでも永遠に存在出来る訳ではない。
向こうの生産力はシャドウミラーとは比べものにならない程に低いのだから、どうやったところでやがて体力切れを起こす。
それに、TC-OSやAIといったものに近い動きをしてはいるが、所詮その動きは画一的なものだ。
バッタのAIと比べても圧倒的に劣る。
そう考えれば、この程度の敵をどうにかするのは難しい話ではなかった。
「寧ろ、これくらい向こうが抗ってくれた方が、運用試験としては丁度いいか」
「……それはそれで可哀相だと思うけど」
俺の呟きに、円がそう返す。
まぁ、向こうにしてみれば必勝の策というか、数で何とか勝とうとしたんだろうが……BETA程の数を用意出来るのであればまだしも、1000両程度
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