機動戦艦ナデシコ
1438話
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うに呟く。
そう、その言葉通り、現在シロガネの映像モニタに映し出されているのは戦車であり、その数は1000両に達しているようにすら思える。
「何だってこんなに戦車を運用出来るだけの人数がいる? まさか、本当に無人機だったりしないだろうな?」
そんな俺の疑問は、戦車の一斉砲撃で別の疑問に変わる。
「何だ? タイミングが……合い過ぎている?」
「確かにタイミングが合い過ぎね」
そんな俺の疑問だったが、1000両もの戦車がいれば当然ながら放たれた砲弾はファブニールとメギロートへと向かって降り注ぐ。
ファブニールは幾つものバリアがあるので問題はないのだが、メギロートはバリアの類は存在しない。そして塵も積もれば山となる……もしくは、こけの一念岩をも通すと言うべきか。
次々に放たれる砲弾で1機、2機と当たり所が悪く、しかも一斉に放たれた砲弾で撃破されていく。
それなりに装甲は厚いんだけどな。
だが、バリアがないメギロートでは結局無数の攻撃を受け続ければ、やがて撃破されてしまう。
それこそ、これまでにも何度かバッタとの戦いで撃破されているのと同じように。
「多分向こうは戦車を無人機にしたんでしょうね。どうやってなのかは分からないけど」
そう、レモンが口にしたのは俺が先程有り得ないとした選択肢だった。
「どうやったと思う?」
「そうね、幾つか予想は出来るけど……少なくても木連のAI程に性能はよくないみたいよ」
「……そうですね。戦車の動きが画一的だということは、動きが読みやすいという事でもありますから」
俺とレモンの話を聞いていたナタルが、そう口を挟む。
いつもと違う口調なのは……レモンだからだろう。
ともあれ、戦車の動きはメギロートやバッタのAIと比べると圧倒的に鈍いし柔軟性の類も感じられない。
まるで決められた動きをそのまま使ってるような……うん? 決められた動きをそのまま? いや、ちょっと待て。今俺の脳裏を過ぎったのは……TC-OS?
タクティカル・サイバネティクス・オペレーティング・システム。通称TC-OS。
ゲシュペンスト等のPTで使われているOSだ。
機体に登録されたモーションパターンを、コンピュータ側が選んで最適な行動を取ってくれるOSであり、そのモーションパターンも自分で色々と変更出来るというおまけ付き。
ちなみにシャドウミラーの実働班で使用されているOSは、技術班によってかなり手を加えられており、ぶっちゃけTC-OSじゃなてく、元TC-OSとでも表現すべきものになっているが。
ともあれ、今俺が思いついたTC-OSというのはシャドウミラーが使用している元TC-OSではなく、一般的なTC-OSの方だ。
あの1000両近い戦車が一斉に同じ行動
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