暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第29話 「憧れと感謝は程々に」
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はないのでどうでもいいと言えばいいのだが。

「全国1位のスタークスさんの幼馴染で一緒にここに来るってことは……夜月くんも結構強いデュエリストなんだろ?」
「デュエリストなのは認めますが、こいつはこう見えて約束すれば誰とだって遊びに行ったりしますよ。今回も前にした約束を果たすために来てるようなもんですし」
「ショウ、今のあなたの言い回しは場合によっては私の印象を悪くする可能性があります」
「本音は?」
「あなたの言い方が何だか癪に障りました。ただ別に撤回はしなくていいです」

 だったら会話に入ってくるのやめてもらえますかね。お兄さんは黒ずくめの人と話してるんだから。

「……あ、あの!」
「どうかさましたか?」
「ええええっと、その……! あ、あの……おおふた、りにき、聞きたいことが……」

 シュテルが話しかけた途端に凄まじい動揺である。声量もどんどん小さくなってるし……何というかある意味フェイトの数年後の姿を見ているかのようだ。
 いや高町達という良い友人に出会えたのだからさすがに今以上に内気になることはないか。
 余談になってしまうのだが、そもそも話……シュテルを目の前にしてそこまで上がってしまうものだろうか。シュテルに対して恋心を抱いている男子、などであれば理解できなくもないのだが。ただぶっちゃけてしまえば、シュテルはとあるゲームで全国で最も強い中学生。普通の人が聞けば「へぇ、凄いじゃん」くらいにしか思われないのでは?
 まあ考え方によっては、それだけこの人がブレイブデュエルに本気ということなのだろうが。そう考えると開発者側にも関わっている身としては悪い気はしない。

「わ、私……シュシュシュテルさんのデュ、デュエルを見て……その……えっと」
「時間が掛かりそうだから代弁するわ。紗耶は知り合いが開発者側にいるらしくて、ロケテストの時のスタークスさんのデュエルを見たんだ。そのデュエルを見て強くブレイブデュエルに惹かれたみたいで……まあ簡潔に言えばスタークスさんに憧れや感謝の念を持ってるってことだな」

 日向さんの言葉に小野寺さんは何度も頷く。勢い良く首を縦に振るので首を痛めやしないかと不安にもなるが、それはさすがに心配し過ぎだろう。
 ちなみに必要のない情報かもしれないが、小野寺さんの瞳は月村に近い青色だ。通常は前髪で隠れているので今のように何度も頷いてくれなければ見ることはできなかっただろう。

「なるほど、そうでしたか。先駆者であろうと心掛けていただけに小野寺さんのような方が居てくれるのは嬉しい限りです。ありがとうございます」
「――っ、いいいいえ、べべべ別に……そ、んなに風に言われるようなのこと、じゃ!?」
「いえいえ、あなたのような方が居てくれるからこそ……私を含めたダークマテリアルズは
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