SIDE:A
第九話
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者、日向ヒナタ!」
勝者としてヒナタの名前が挙がる。注目を浴びて照れるヒナタに俺は拍手を送った。
汐音も我がことのように喜んでいる。
「やったってばさヒナタ!」
「う、うん。ありがとう、汐音ちゃん」
「なかなか良い動きだったよ」
「そ、そうかな。えへへ……嬉しいな」
褒められ慣れていないのか、こんな些細な言葉でも照れた笑みを見せてくれるヒナタ。あかん、うちの許嫁が可愛すぎる。
「あ、今度は汐音の番だ」
汐音の名前を呼ぶ声が聞こえた。ヒナタの次は汐音の番らしい。
「がんばってね汐音ちゃん」
「ま、お前が負けるとは思わねぇけどな」
「負けたらからかってやるからな汐音!」
「大丈夫だってばさ。みんな勝ってるのに汐音だけ負けるわけにはいかないからね!」
ヒナタ、シカマル、キバがエールを送る。
最近は汐音の稽古にも付き合っているから、妹の心配はない。ぶっちゃけアカデミー生の中ではトップの実力を持ってるんじゃないかな?
流石、俺の妹だけあって優秀な両親の遺伝子を正しく受け継いでいる。成長具合いが半端ないんだ。
「汐音、やり過ぎないようになー」
「わかってるー! よーし、やってやるってばさ!」
本当に分かってるのか……?
対戦相手は石渡リク。大柄な男子で身長は一七〇センチくらいか。パッと見て力はありそうだ。
「親が火影様だからって手加減しないからなっ」
「上等だってばさ! 汐音も本気で行くよ!」
え゛? ちょっと待て! お前が本気を出したら――。
「それでは、始めっ!」
「えーい!」
「ぶふぉっ!?」
始まりの合図とともに瞬身の術で接近した汐音はチャクラで肉体を強化した上で拳を放った。
当然、不意打ち気味の一撃をただのアカデミー生――それも入学したての子供が避けれるはずがなく、綺麗にボディーに右の拳が突き刺さった。
瞬身の術による加速とチャクラでの肉体活性が加算された拳は、女子のそれとは思えない破壊力を秘めており。
対戦相手の石渡は何かが潰れたような声を上げて、思いっきり吹き飛んだ。
俺の超デコピンに迫る威力だ。十メートルほど吹き飛び、地面を転がって仰向けになる石渡。気になって近寄ってみると。
「あー。見事に伸びてるなぁ」
白目を剥いてピクピク痙攣していた。とりあえず救護室に連れて行ったほうがいいかも。
「しょ、勝者、うずまき汐音!」
イルカ先生がちょっと引いた顔で勝者の名前を挙げる。
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