第10節:騎士王再来
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」
「……だけどそれだけじゃ。そこの術式でくるのがあいつとは限らない。それに俺たちは第五次の時に俺たちの無茶のためにあいつに、仕方ないとはいえ自分の願いを諦めさせちまった。そんな俺に今更あいつを呼ぶ資格はないんじゃないだろうか?」
すると遠坂は俺の胸ぐらを掴み、
「あーもう!じれったいわね!アンタはあの子にまた会いたくないの?」
「そんなの決まってるだろ!俺はあの時からずっとあいつと再会したいって思ってる!遠坂と今のマシュとイリヤと美遊とクロと同じくらい、俺はあいつのことが好きだったんだ!誰になんと言われたってこの思いを変えるつもりなんかない!」
「でしょ?私もそうよ。だから、こっちから呼んであげましょうよ! 彼女の自らの王としての存在そのものが間違っていた。だからアーチャーの言ってた通りその事実そのものを抹消する。歴史を変えることが罪ですって? 知ったこっちゃないわ!間違ってる物は間違ってるのよ。なら、その間違った物が存在するという現実そのものが間違いで、間違ってる以上、それは罪で、間違いはただ正されなきゃダメ!」
「でも遠坂、それは……」
「ええ、本当に、どうしようもなく破滅的よ。
だけど、完璧だった王―――いいえ、完璧であろうとした王、か。アルトリアはきっと、今もずっと考えてる。その願いは、その在り方は正しいのかと。仲間が散ったカムランの丘で、その痛哭の中で考えているはずよ。」
「なら―――
私たちも、一緒に考えましょうよ。あの時、聖杯がまき散らそうとする悲劇を起こさないために共に死力を尽くした仲間として。共に戦い、苦しみ、そして本当は何が一番良いのかを、考えてみましょう。
願いが叶わないっていう彼女にとっては戦う理由が無いだろう戦いに彼女を巻き込もうとする厚顔、もし仮にそれを笑う誰かがいたとしても、そんなやつは笑わせておけばいいのよ!」
躊躇う俺に対し、そう、力強く言い切った。
(…………俺は、何を迷ってたんだろう。そうだ、遠坂のいうそれこそ、俺が今のあいつにしてやれる唯一無二のことじゃないか!)
「ああそうだな。あいつのためにも俺がくよくよしちゃいけないよな。よし、やろう!」
そしてそれに対し、俺もそう力強く返す。
「ええそうよ、その意気よ士郎!
そのための条件も完全に揃ってる。士郎の胸の輝きがその証拠よ!」
「そ、そうか!たしかにこれなら!」
「そうよ、さあ早く魔法陣の上に聖晶石を3個、
ちょうど正三角形の形になるように配置して!」
「ああ了解だ!」
俺は決意と興奮を胸に、遠坂に言われた通りに魔法陣に聖晶石を3個配置する。
「できたぞ!」
「じゃああれを詠唱するのよ、わかってる
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