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Fate/kaleid night order
第5節:燃え盛る町
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言い始めた。


「・・・・・子供の頃、僕は正義の味方に憧れてた。」


その発言に、子供の俺はある疑問を抱いた。


「何だよそれ?憧れてた、って・・・諦めたのかよ?」


親父はそれに対して苦笑いしながら


「うん、残念ながらね・・・。ヒーローは期間限定で、大人になると、名乗るのが難しくなるんだ。そんなこと、もっと早くに気が付けば良かった。」
と返した。

「そっか、それじゃあしょうがないなあ。」


俺が、そう納得したように言うと、


「そうだね・・・。本当に、しょうがない。」


親父はどこか悲しそうにそう言った。そしてスーッと息を吸い込み
夜空を見上げながら


「ああ、本当に、いい月だ。」


そう呟いた。
俺はそこでちょっと得意気にこう言った。


「うん。しょうがないから、俺が代わりになってやるよ!」


それに親父は驚いたらしく


「え?どういうことだい、士郎?」

と聞いてきた。
それに対して俺はやはり得意気にこう返した。


「うん。爺さんはオトナだからもう無理だけど俺なら大丈夫だろ。まかせろって、爺さんの夢はーーー」


それを聞いた親父は


「そうか・・ああ・・安心した。」


と嬉しそうに言った。そして俺に看取られながら眠るように、この日息を引き取った。俺はこの時、綺麗な月の下で交わした誓いを生涯忘れることはないだろう。

そして夢はそこで終わりを告げた。


******


頬に何か冷たいものが軽く当たっているような気がした。同時に熱いとも感じた。なので瞼を開けてみると、その原因が判明した。雪が降っていたのだ。成る程、確かに冷たく感じる筈である。だが、もう1つの原因は恐ろしいものだった。


「っ・・・・・・・・!」


俺の近くの建物全てが炎に包まれ倒壊していたのだ。そしてこの瞬間ある事実を把握した。


「建物が崩れたり炎に包まれたりしたりしてるせいで分かり難いけど10年前の記憶とカルデアで聞いたアナウンスから察するに此処は・・・・・2004年1月30日の冬木市だ!」


先程の夢や10年前に似たような光景を見ており、またカルデアでのアナウンスを覚えていた為、すぐに理解できた。


(つまり俺はカルデアのシステムによって此処に飛ばされたのか・・・なら、遠坂やマシュも絶対近くにいる筈だ!すぐ見つけないと!)


そう決意した直後、俺はあるよく見知った建物を見つけた。


「あれはまさか・・・?」


そう、其処にあったのは俺の最愛の少女にして此処に飛ばされる直前まで共にいた人物の1人、遠坂凛の家だったのだ。


「まずは彼処に行って
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