第4節:A.D.2015 〜人理保障機関フィニス・カルデアB 中央管制室にて〜
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が、その程度ではなんともないのか傷が付いていない。ならばと間髪入れずに今度は深く交差させるように1発繰り出す。するとガタンという音を2回立てて崩れ落ちた。
「よし、上手くいったぞ!」
だが、次の瞬間その考えは甘かったのだと思い知らされた。
何故なら2枚目の隔壁が俺の前にそびえていたからだ。
「なんでだ?」
といった瞬間、あることに気づく。
(そういえばこの部屋に通じる扉は地図で見たところ2つだったのに降下する音は確か5回だった。つまりこっちの隔壁はこれでしまいか最悪この向こうにもう1枚あるってことか!クソッ、なんで聞いた瞬間に気づけなかったんだ!だけど、嘆いてられるほど時間はない。早くこいつを破壊しないと!)
そう考えながら1枚目を破壊したのと同じ威力で斬りつける。だがそれでも砕けていなかった。
(奥に行くほど硬くなってるってことか!カルデアもまた面倒くさいシステムを作ってくれたな!)
心の中で軽い愚痴をこぼしながらも斬り続け2枚目を破壊し終える。すると考えていた最悪のパターンが姿を現した。
(3枚目はこっちだったか!でもだからって惚けてる訳にはいかない!)
そう思い、また斬り始める。そして2分くらいかかって漸く斬り終えるた。そしてスマホで時間を確認すると隔壁が降りてから7分、1枚目を壊し始めてから6分が経過していた。
(遠坂のほうは終わってないじゃないんだろうか?)
そう思い後ろを向くとやはり考えた通りだった。俺が疲労が目に見えるほど悪戦苦闘しながらも隔壁を壊し始める前と比べると減らしてくれているがそれでもまだ結構な量がマシュにのし掛かったままだ。
(仕方ない、遠坂はこれくらい自分1人でやれるって嫌がるかもしれないけど、今は館内洗浄まで後約五分しかないし時間がかかればかかるほどマシュの傷は広がるだけだ。だから俺が手伝うしかない!)
「遠坂、疲れてるみたいだしあと五分ぐらいしかないから俺も手伝うよ。」
すると遠坂はやはり疲れていたようで、
「あ、ありがと士郎。凄く助かるわ。」
「いいって、これくらいしないと遠坂の頑張りに失礼だ。それにマシュの命が懸かってるからな。嫌でも今はそうしたくなる。」
「そうね、確かにその通りよね。」
「ああ、だから早く残りの瓦礫や機材を全部退かしてしまおう。そして一刻も早く3人で此処から脱出しよう!」
「ええ!」
こうしてお互いを励ましあったあと、すぐにマシュの身体を押し潰している残りの瓦礫や機材の除去を開始した。
***4分後***
俺と遠坂は漸くマシュを瓦礫の下から出すことに成功した。
「なんとか退け終わったな、それじゃ遠坂。」
「ええ、治療を再開するわ。じゃあマシュ、またジ
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