第4節:A.D.2015 〜人理保障機関フィニス・カルデアB 中央管制室にて〜
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?」
思わず独りごちる。
「衛宮君、気持ちは解るけど今はそのことについてじっくり考えてる暇はないわ!火災がさっきよりも酷くなってきてる!」
遠坂も同じことが頭の中に浮かんだようだが、そのことよりも今はこの火災の中から人命を救助することの方が大事だと判断したらしい。
(確かにそうだ、今はこれよりも絶対に優先しなきゃいけないことがある!)
遠坂の発言に納得しつつ、また生存者がいるかどうか探し始める。その間もアナウンスは放送を続ける。
『ラプラスによる転移保護 成立。特異点への因子追加枠確保。アンサモンプログラム セット。マスターは最終調整に入ってください。』
しかし、そうしていてもどうしても気にしてしまうことがあった。
(くそっ、やっぱりわかってはいるけど時間がない!そして悔しいがドクターの言ってた通り俺たち以外の人影が全く見当たらない!)
その時だった。燃え盛る火の向こうに何かが動くのが見えた。
俺たちは全速力でそこまで走った。
((急げ!急げ!))
そして、そこにいたのはーーー
「「マシュ!」」
俺たちのよく知る後輩《マシュ》だった。だが、
「・・・・・・・・・・・、あ。せん、ぱい?りん、さん?それに、フォウさん。・・・無事だったんですね。良かっ、た、です。・・・コフッ。」
酷く虚ろな目をしており、また相当な重傷を負っていた。
「何も言わなくていい!無事でよかった。ごめんな、遅くなっちゃって。今すぐ助けるからな!」
全速力でマシュの体を押し潰している瓦礫や機材を退かしながらそう言ってやる。
「遠坂、今すぐお前が身につけてる限りの治癒魔術をマシュにかけてやってくれ。頼む??」
遠坂にマシュの傷の治療を頼む。
「ええ任せなさい!て言いたいんだけど士郎、その前に一つ言っておくわね」
「何だ?」
「マシュの傷は、はっきり言って医学にはあまり詳しくない私でも解っちゃうくらいに酷いわ。私の腕じゃ完全には治せないかもしれないわよ、それでもいい?」
「ああ構わない、治せる限り治してくれ!」
「OK!今度こそ任せなさい!」
(とにかく今はマシュを連れて早く逃げないと!)
そうして遠坂はマシュの傷を治し始めた。だがマシュ本人はというと、否定的だった。
「お気持ちは、非常に、嬉しい、です。けど、いい、です。・・・・・どうせ、助かりません、から。それよりもお二人は、早く、脱出しないと。ですから、私のことはほt「ふざけるな!」え・・・?」
マシュは当然のことを言っているだけなのだが、さっきと同じように俺はどうしてもそれを認められなかった。
「手を伸ばせば助けられる命を黙って見捨てるなんて俺は絶対にしない!必ず救ってみせ
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