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Fate/kaleid night order
第4節:A.D.2015 〜人理保障機関フィニス・カルデアB 中央管制室にて〜
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る状況だ、早く手伝ってもらわないと!)
「ドクター、驚いてるところ悪いですけど手を貸してください!早く皆を助けないと??」

「そうですドクター、早く!」
遠坂も俺と同じことをDr.ロマンに訴える。だが彼は、悲しそうに悔やむようにこう返してきた。
「士郎君と凛君の気持ちは痛いほど解るけど、それは無理だよ。見えるだろ?今この部屋で無事なのはカルデアスだけだ。つまり生存者はゼロだよ。」

「あんたねぇ??」
遠坂がDr.ロマンに怒ろうとする。だが次の瞬間それは、それを上回るボリュームで放たれた俺の怒号によって掻き消された。
「なんでもう皆が死んでるって言い切れる、なんでそうだって決めつける!貴方が言う通り確かに生き残れないのかもしれない、けど今も助けを求めながらもがき苦しみ続けてる人がいるかもしれないじゃないか??」

俺は頭に血が上り思わず叫んでしまった。そしてこの時代から数えて22年前に起きた事件で俺が見た光景を今の状況と重ねたことでまた叫んでしまった。

「俺はあの時のように目の前で助けを求める誰かを見捨てるなんてことはもう二度としたくない!誰かが傷つくのを、苦しむのを見るのは絶対嫌だ!だから逃げたりなんかしない、絶対に手を伸ばす、そして救ってみせる??」

尚も叫びそうになったが、それは新たなアナウンスによって遮られた。

『動力部の停止を確認。発電量が不足しています。予備電源への切り替えに異常 が あります。職員は手動で切り替えてください。隔壁閉鎖まで あと 50秒。中央区画に残っている職員は速やかに第ニゲートよりーーー』


Dr.ロマンは先ほどと変わらず悲痛な面持ちで、言い聞かせるように俺たちに言ってくる。
「・・・僕は地下の発電所に行く。カルデアの火を絶やす訳にはいかない。君たちは一刻も早くこの部屋を出て来た道をもどるんだ。寄り道とかは絶対にするなよ!今ならギリギリ間に合う筈だから、いいね?」


彼はそう言いながら部屋を走り去っていった。その直後、俺は走り出した。

(確かにドクターの言った通り時間はない、だけどやっぱりそれは諦める理由にはならない??あの時みたいに誰かの悲鳴を無視するなんてことは絶対にしない、するもんか??)

そう考えながら火が燃え移っていない箇所名や人が閉じ込められている箇所があるかどうか目を凝らして必死に探す。その間にまた違う内容のアナウンスが流れ始めた。
『システム レイシフト最終段階に移行します。座標 西暦2004年 1月 30日 日本 冬木』

「ん?」

(ちょっとまて2004年1月30日、しかも冬木だと?!)

俺は即座に疑問を感じた。

「それってたしか第五次聖杯戦争が始まるより数週間前だよな・・・どういうことなんだ
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