第3節:A.D.2015 〜人理継続保障機関フィニス・カルデアA 医務室にて〜
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「フォウさんも諦めろと言っています。今更何を言っても後の祭りです。大人しく私に叱られてください。」
「うわーん、酷いよーーー!マシュの鬼!悪魔!」
「全てドクターの自業自得ではないですか。それでは先輩、凛さん、申し訳ありませんが部屋を留守にさせてもらいます。」
マシュはそう言いながら、Dr.ロマンの首根っこを掴み、その小柄な体躯からは考えられない膂力で、子供のように駄々をこねて嫌がる彼を医務室の外に引きずっていった。
「なあ遠坂、あれで良かったんだよな?」
「構わないでしょ、あれは誰がどう見てもマシュの言ってた通りDr.ロマンが悪いとしか言えないだろうし。」
「そ、そうだよな。」
「それよりも私ねちょっと迷ってることがあって私個人としては"ファーストミッション"には参加してみたいと思ってるけど士郎はどうするの?」
「いや、しないぞ。それに遠坂だってこの時代の魔術師界隈じゃ有名な筈だけど、それはあくまでこの時代に生きてる遠坂の話であって、この件に関しては完全に俺たちは2人とも過去から来たイレギュラーで部外者じゃないか。勝手なことをしてカルデアのスタッフさんに迷惑をかけちゃいけないだろ。だから遠坂も参加はしないほうがいいと思うぞ。」
「うーんそっかー、ちょっと残念な気もするけど士郎がそう言うなら私もやめとこっかな。士郎はほんとのことしか言わないしね。」
ウィーン。
遠坂とそんなことを話していると医務室のドアが開いたどうやらマシュのドクターに対する説教が終わったらしい。だが戻ってきたのは何故かDr.ロマンだけだけだった。そしてそれから数分経っても戻ってくる気配がないことが俺は気になった。なので彼にその訳を聞こうとしたが、どうやらかなりきつく叱られたらしく、酷く落ち込みながら何回も「へっぽこ、ダメダメ・・・」と繰り返し呟いていた。だが早く解決するに越したことはないので、
「あの、Dr.ロマン、どうして貴方だけしか戻って来なかったんですか。マシュは何処に行ったんですか?」
と、訊いてみた。すると頃合いが良かったのか、ちょうど落ち込むのを終えた彼は
「ああマシュならファーストミッションの開始時刻がもうすぐだから中央管制室の方に向かったよ。君たち2人にそのことを伝えるようにって僕に強く念押ししてからね。あ、中央管制室っていうのはファーストミッションが取り行われる部屋のことだよ。」
と説明してくれた。尚それでもわからないことがあったのだが、そのことについては俺より早く遠坂が訊いてくれた。
「ドクター、そもそもマシュはファーストミッションに参加することになってたんですか?」
「ああ、そうだけどそれがどうかしたのかい?」
「どうかしたのかいじゃないですよ、まずそれを言うべきじゃな
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