第166話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「―――大丈夫。彼女のことはわかります。もし、私が”銀”の道に喜びを見出していたら……きっと彼女と同じ存在になっていたでしょうから。」
「???」
そして優しげな微笑みを浮かべて言ったリーシャの言葉を聞いたシャーリィは首を傾げた。するとその時リーシャは一歩前に出てシャーリィを見つめて口を開いた。
「―――シャーリィさん。はっきりと言います。私は死にたくはありません。」
「………………へ。」
真剣な表情で答えたリーシャの言葉を聞いたシャーリィは呆け
「クロスベルに来るまで……私はいつ死んでも構わないと思っていました。いえ、自分が死ぬということを意識すらした事がありませんでした。でも――――今は生きていたい。生きて、新たに掴めた光と大切な人達と一緒に追い求めて行きたいんです。だから……貴女との”殺し合い”には応じることができません。」
「リーシャ……」
「リーシャさん……」
「……よく言ったぜ、リーシャちゃん。」
優しげな微笑みを浮かべて答えたリーシャの言葉を聞いたロイドとエリィは口元に笑みを浮かべ、ランディは明るい表情をし
「……それに……いつか愛する人の子供を産んで、母親として育てたいですし。」
「いい”っ!?」
頬を赤らめて笑顔で自分に視線を向けたリーシャの言葉にロイドは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
(くかかかかかかっ!”現在の”正妻予定のあの女より攻めるじゃねえか!)
(ハア…………)
ギレゼルは腹を抱えて笑い、ルファディエルは疲れた表情で溜息を吐き
「………ロイド?今のリーシャさんの言葉の意味はどういう意味なのかしら??」
「………少しは場所や空気を考えて発言して下さい。」
「アハハ……今の言葉で雰囲気が全て台無しになりましたよね…………」
「この弟王が!少しは痛い目を見やがれっ!」
エリィは膨大な威圧を纏って微笑みを浮かべてロイドを見つめ、ティオはジト目でリーシャを見つめ、ノエルは冷や汗をかいて苦笑し、ランディは悔しそうな表情でロイドを睨み、その様子を見ていたラウラ達は脱力したり呆れていた。
「……だったら……だったら何でわざわざこんな場所に来たのさ……?リーシャもシャーリィと戦いたかったんじゃないの……?再起不能になったイリアの仇を取りたかったんじゃないの!?」
一方黙り込んでいたシャーリィは疲れた表情で呟いた後リーシャを見つめて挑発したが
「貴女にとっては残念ながら既にイリアさんはティアさんとペテレーネさんによって治癒され、リハビリも始めています。」
「え…………」
静かな笑みを浮かべて言ったリーシャの言葉を聞いて呆けた。
「そ、そうなのか!?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ