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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第166話
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「―――大丈夫。彼女のことはわかります。もし、私が”銀”の道に喜びを見出していたら……きっと彼女と同じ存在(モノ)になっていたでしょうから。」

「???」

そして優しげな微笑みを浮かべて言ったリーシャの言葉を聞いたシャーリィは首を傾げた。するとその時リーシャは一歩前に出てシャーリィを見つめて口を開いた。


「―――シャーリィさん。はっきりと言います。私は死にたくはありません。」

「………………へ。」

真剣な表情で答えたリーシャの言葉を聞いたシャーリィは呆け

「クロスベルに来るまで……私はいつ死んでも構わないと思っていました。いえ、自分が死ぬということを意識すらした事がありませんでした。でも――――今は生きていたい。生きて、新たに掴めた光と大切な人達と一緒に追い求めて行きたいんです。だから……貴女との”殺し合い”には応じることができません。」

「リーシャ……」

「リーシャさん……」

「……よく言ったぜ、リーシャちゃん。」

優しげな微笑みを浮かべて答えたリーシャの言葉を聞いたロイドとエリィは口元に笑みを浮かべ、ランディは明るい表情をし

「……それに……いつか愛する人の子供を産んで、母親として育てたいですし。」

「いい”っ!?」

頬を赤らめて笑顔で自分に視線を向けたリーシャの言葉にロイドは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ

(くかかかかかかっ!”現在の”正妻予定のあの女より攻めるじゃねえか!)

(ハア…………)

ギレゼルは腹を抱えて笑い、ルファディエルは疲れた表情で溜息を吐き

「………ロイド?今のリーシャさんの言葉の意味はどういう意味なのかしら??」

「………少しは場所や空気を考えて発言して下さい。」

「アハハ……今の言葉で雰囲気が全て台無しになりましたよね…………」

「この弟王が!少しは痛い目を見やがれっ!」

エリィは膨大な威圧を纏って微笑みを浮かべてロイドを見つめ、ティオはジト目でリーシャを見つめ、ノエルは冷や汗をかいて苦笑し、ランディは悔しそうな表情でロイドを睨み、その様子を見ていたラウラ達は脱力したり呆れていた。



「……だったら……だったら何でわざわざこんな場所に来たのさ……?リーシャもシャーリィと戦いたかったんじゃないの……?再起不能になったイリアの仇を取りたかったんじゃないの!?」

一方黙り込んでいたシャーリィは疲れた表情で呟いた後リーシャを見つめて挑発したが

「貴女にとっては残念ながら既にイリアさんはティアさんとペテレーネさんによって治癒され、リハビリも始めています。」

「え…………」

静かな笑みを浮かべて言ったリーシャの言葉を聞いて呆けた。

「そ、そうなのか!?」


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