MR編
百四十三話 収穫の丘にて
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振った。
「あ、いえいえそんなこと!むしろお兄さん、キリトさんにはこの間のボス戦前に大変お世話になりまして……リョウさんやクラインさん達も含めて、いくら感謝してもし足りません……」
「あ、そう、その話!私もついさっき聞いたばっかりだったんですよ!もうっ、なんでそんな大事なこと秘密にするのかなあの二人は……知ってたらあたしだってこうやって、こうやって……」
シュッシュッとシャドーボクシングをはじめるリーファにクスクスと笑って、シウネーは言った。
「きっと、リーファさんをトラブルに巻き込みたくなかったんだと思います。大ギルドと事を構えるのは色々問題があるって、私達も後でアスナさんに教わって……本当に、ご迷惑を……」
「あぁ、そんな……あたしがいうのも変ですけど、気にしないで下さい。きっと二人とも、ノリノリだったと思いますから、そういう兄たちなんです」
笑いながら言うリーファが、決して兄たちの行動を嫌に思っているのではないことはシウネーにもすぐに分かった。むしろ彼女自身、そうしてアスナやナイツを助けるために動いてくれた彼らの事を、誇らしく思っているのだろう。
「そう、それで聞きたかったことなんですけど……」
「あ、はい、なんですか?」
「その……」
途端に、シウネーの纏う空気が変化した。
「アスナさんとキリトさんは、やっぱり、お付き合いなさっているのでしょうかっ」
「えっ!?」
ズイっ、と前に出ながらなぜか頬を紅潮させてどこか興奮気味にシウネーが聞きだしたのは、そんなことだった。心なしか周囲に「ワクワク!」と擬音が見える気がする。
「え、えぇっと、まぁ、はい。お兄ちゃんとアスナさん……あと、リョウ兄ちゃん含めた今日来てるあたしと、シノンさん以外のお兄ちゃんの仲間はみんな、前に別の同じゲームをやってた人たちで、その繋がりでこっちにきてて……で、そのゲームの中で知り合って、お兄ちゃんとアスナさんは、リアルでもこっちでも恋人に……」
「まあ!まあまあ!!」
ぽんっ、と手を合わせて花が咲いたように笑顔になるシウネーに、リーファは思わず苦笑した。訂正、何時も穏やかで大人な女の人かと思っていたが、なんというか予想以上に……
「(可愛い人だなぁ、この人)」
「そう言えば、今日のメンバーの方には女性が多かったですね?」
「え?あぁ……まぁ、なんでかお兄ちゃん女の子の友達が多いんです……ほんと、なんででしょうね……」
乾いた笑いと共にそんなことを言うリーファに、シウネーは何かを察したようにリーファを見た。
「あの、もしかして、リーファさん……」
「え……あ、いや、違いますよ!?あたしはもうちゃんといろいろ整理をつけて……じゃなくて!!」
「ご、ごめんなさい私立ち入ったことを……」
「違うんです!ほんとに!そ
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