アブソーブディシジョン
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ただ熱いだけじゃねぇの? だってこいつのせいで周り、ガス爆発した車だらけだし、火柱もジャンジャン出してたし)」
「ところでアインスお姉ちゃん以外の融合騎とは初めてお会いするので、若輩の身ですがよろしくお願いします!」
「(今挨拶してる場合じゃねぇ気もするが……ま、それぐらい大丈夫か。短い付き合いだろうけどよろしくな、バッテンチビ)」
「ふぇ!? 私、バッテンチビ呼ばわりですか!?」
「(驚くほどの事でもないだろ。髪留めの特徴、そのまんま言ってるだけだし)」
変なあだ名を付けられ、ガーン! といった様子で落ち込むリイン。先程まで張り詰めていた空気が弛緩して脱力感に襲われ、この場にいるほとんどの者が肩を落とす。
「……あ、あ〜、え〜……夜天の書の現所有者と、管制人格の後継機か! まさか貴様達がプログラムをジャミングするとは……!? いや、そもそも他の世界にいるはずの貴様達がどうやってプログラムの事を知り得た!?」
敵ながら必死に緊張を戻そうとしてるライマーの姿に、同情を禁じ得ないマキナとアギト。そんな二人の態度を無視し、髪をかき上げたはやてはこれまでの内容を軽く説明し始める。
「絶対兵士プログラム、善良な管理局員にとっては悪夢にも等しい強制命令執行権。こんな馬鹿げたモノを要求した“裏”の連中には同情の余地はあらへんが、逆に連中のおかげでヴァランシアを見つける事が出来たのは皮肉な話やね」
管理局の“裏”という表現をはやても口にした。そこからマキナははやてもはやてなりにかなり状況を把握していると理解し、誰にも見えないように一瞬だけ微笑を浮かべる。あまり好意を持っていないはやての健闘に、なぜマキナが笑ったのか、その意味は本人にしかわからないものであった。
「確かにヴァランシアに関わる情報の隠蔽は徹底されとった。活動の痕跡こそ見つけられても、実は近くにいた事実に気付けなかったんやから、そこは認める。せやけど……アンタら、手を組んだ相手を間違えたな」
「なに!?」
「管理とは即ち理想……自分の理想から外れたものを許容できひん、極度の潔癖症とも言える。“正義”の反対が“別の正義”あるいは“慈悲・寛容”である以上、それを体現しとる管理局が“自らの正義”しか受け入れられない“臆病者だらけ”になるのも当然や。んでまぁ、結局何が言いたいかっちゅうとな……“裏”の連中が自滅した」
「自滅!? まさかアヤツら、そこまで愚かだったというのか!」
「自らの利益を優先する奴、管理局の威厳を優先する奴、組織の力に酔って極右思想に染まった奴、自分と異なる存在を受け入れられない奴などなど、“裏”とはそういう過激な思想を持った連中の集まりやった。でもそういう連中は大抵、自分の気に入らない奴は排除したがる者ばかり。ある
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