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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第十七話 日常で感じること
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村さんの一家は教育熱心な家庭らしくて、運動も勉強も人並み以上にできて当たり前……らしいです」
「当たり前……ね」
お嬢様と聞いてなんとなく俺も納得がいっていた。
更に家庭がそういう所なら尚更だ。
今朝、雪鳴と柚那に話していた皇女の護衛任務。
護衛していた皇女の家庭もまた教育熱心だったのを覚えてる。
勉強は出来て当たり前。
運動も出来て当たり前。
それはどこの世界も変わりなく、必ず存在するらしい。
だけど、それだけなのか?
今朝のことが再び思い浮かぶ。
俺の視線に真っ先に気づいた彼女は、本当にただのお嬢様なのだろうか?
むしろ彼女から感じたのは――――。
「黒鐘先輩、そんなに月村さんのことが気になりますか?」
「へ?」
「意外な伏兵」
「え、いや……えっと、だな……」
途轍もなく凍りついた空気が心臓を締めつけ、凍りついた割には冷や汗がダラダラと背中を流れる。
ジト目で睨みつけてくる柚那と雪鳴の顔が迫る中、俺がとったのが――――。
「そ、そう言えば俺まだ何も測定してないから行ってくる!!!」
一目散に逃げることだった。
「あっ」
「はや……」
全力で走ってしまったが、ほかの生徒はみんな測定に集中していたおかげで見られることはなかった。
……女の子って怖い。
*****
「小伊坂くん!」
「ああ、高町……お疲れ」
校庭で行う測定を全て終わらせた所で高町が俺に声をかけてきた。
その後ろからは月村とバニングスもいて、俺をそれぞれ違う目で見つめていた。
そんなことを知らないようで、高町は後ろの二人に俺を紹介しだす。
「最近、ちょっとお世話になってる小伊坂くん!」
「どうも、小伊坂 黒鐘だ。 今月からこっちに引っ越してきたばかりで高町には何かと世話になってるんだ。 えっと、月村とバニングスだったかな? よろしく」
「アタシたちを知ってるの?」
「有名人だから」
「やだ、有名人だなんて……」
バニングスはどこか警戒心を持った番犬のような鋭い目つきで俺を、睨むほどではないが見つめてくる。
俺が何をしたのやら……。
それに対して月村は雰囲気通りというか、落ち着いた雰囲気で謙虚な態度で接してくれる。
こうしてみても二人が対照的な存在なのが分かる。
高町はどうやって二人と知り合って仲良くなったのか少しだけ気になるな。
そんなことを思いつつ、俺は月村に声をかけてみることにした。
「そう言えばさっきの50m走を見たけど、すごかったな。 速いんだね」
なるべく隣のバニングス
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