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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第十七話 日常で感じること
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あとは遅くはないけど速くもないって言えるような平均値な速度を出せば怪しまれることはないだろう。
……なんて思っていたのだが。
「月村がまた記録更新したぞ!」
「あの子、ホントに部活入ってないんだよね!?」
「流石、月村さんだわ!」
「おい男子負けてんじゃねぇぞ!!」
男女の怒声、歓声が響き、俺はそちらを向いた。
そこでは男女混合で50m走が行われており、ちょうど先頭を走ってた人がゴールしたようだ。
「なるほど、確かに速いな」
その光景に俺も、外野の人たちほどではないけど感嘆の声を漏らした。
なぜなら俺が振り向いてから三秒以上遅れて後続の生徒がゴールし、後続が息を荒げているにも関わらず『月村』って人は一切息を切らしていない。
後続には男子もいたし、その速度は決して遅くはなかった。
動きからして何かしらのスポーツをしている人もいただろう。
そんな生徒すら追い抜いて余裕の一位は誰か……。
「――――アイツが、月村だったのか」
紫色の長髪の少女。
高町の友人の彼女は、月村って名前なのか。
どうやら彼女は少々普通とは違うらしい。
けど、周囲は驚きつつもどこか納得がいってるような表情で月村を見つめていた。
賞賛の拍手が送られる月村は、微笑ながらも丁寧に頭を下げて友人のもとへ駆ける。
お辞儀する姿は綺麗で整っており、体操着姿にも関わらず上品さを醸し出していた。
「お嬢様みたいだな」
「みたいじゃなくてお嬢様」
俺の独り言に返事を返した少女は足音を立てずにこちらに歩み寄ってきた。
ただし気配はしっかりと感じ取っていたので、俺は冷静に対応する。
「雪鳴は月村のことを知ってるのか?」
「私より柚那のが詳しい」
「クラスメイトだからね」
そこにはほんの僅かに額に汗を掻く雪鳴と柚那がおり、俺と同じ木陰のしたに入ってきた。
柚那は月村と同じってことは、もしかして高町とも知り合いだったのか?
俺は疑問になっていたことを聞いてみることにした。
「柚那、月村ってどんな人なんだ?」
「……興味があるんですか?」
「まぁ、な」
訝しげな表情で聞かれた俺は、なぜか後ろめたさを感じてしまい視線を逸らす。
いや、ホントに変な下心なんてないんだけど。
「……まぁいいですけど」
ため息を漏らしつつ、柚那は説明してくれた。
「月村さんと、一緒にいるバニングスさんは海鳴市では有名なお嬢様一家の娘さんなんです」
バニングス……恐らく高町と月村と一緒にいた金髪の少女のことだろう。
そうか、あの子もお嬢様なのか。
「月
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