『お見舞い』
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数年後、零は離婚していた。
環境も変わった。
いろんなことが変わった。
先輩が事故で入院してると聞いた。
逢いに行きたかった。
先輩は零に逢う為に県外迄来てくれていた。
零も逢いに行きたい。
当時の彼氏の運転で行くことになった。
お互い、大切な存在だけど、彼氏彼女は居た。
先輩の彼女は零の存在を疎ましがったり、疑ったりする人が居た。
零のせいで別れたこともあるらしい。
簡単に逢える状況でも無いのに、浮気を疑ったりするのは浅はかだと思う。
それに、先輩と零は、浮気なんて簡単な言葉で処理されるような関係性では無い。
魂レベルで繋がってる存在だから。
大切で偉大な存在ってのは死んでも変わらない事実。
零は男友達ばかりだった。
気が楽だから。
女とも仕事上のつきあいは有るものの、女友達と呼べるのは親友だけだった。
零は、心底惚れて付き合ったり、まともな恋愛は元旦那とだけ。
それも呆気なく冷めた。
恋愛感情なんかアテにならない。
先輩への感情は、そんなアテにならないようなモノなんかじゃ無い。
先輩の入院先に行くと、痛々しい姿が...。
泣きそうになった。
当時の彼氏は10コ上だったので、下手に疑ったりせず、大人の対応をしてくれた。
少しの間しか居れなかったけど、何も役に立つことも出来無かったけど、逢いに行って良かった。
相変わらず、昔のままの変わらない先輩で居てくれて、嬉しい限りだった。
自分が辛いにも関わらず零の心配までしてくれる。
何も出来無い自分が情けない。
せめて、甲斐甲斐しく世話をしてくれる優しい彼女であって欲しいと願うのみだった。
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