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第五十一話 人選は重要です。
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こして敵に回すようなことをしないのである。
二大貴族も敢えて自分たちが提案した形となっている空気を否定しなかった。いまさらそんなことをすれば「腰が抜けたのか!?」「案外どうしようもない奴ら!」と名門貴族の長の威厳が傷つくことを恐れたのである。
交渉の場所は当初、惑星フェザーンが理想とされた。何故なら両国家からほぼ等距離にある上に、フェザーンは建前上自治領となっていたからである。いわば第三者的な立ち位置で仲介役を引き受けてもらう。それが双方にとって理想だと誰もが考えた。
ところが――。
コルネリアス1世の御代の使者の前例を忘れたか!?という声がどこからともかく宮廷内のいたるところに上がってきたのである。コルネリアス1世の大親征と言えば、自由惑星同盟に50余人もの元帥を率いて攻め込み(その大半が元帥号乱発癖のコルネリアス1世の友人らであった。)自由惑星同盟軍を大敗させたことで知られている。その声なき声は、大親征の前に幾度か使者を自由惑星同盟に派遣した、その故事にならうべきだと言ってきたのだ。
当初は外務省も、ブラウンシュヴァイク公もリッテンハイム侯も「そんな馬鹿なことをする必要があるか!?」という反対姿勢を示したが、やがて皇帝が「コルネリアス1世陛下の故事に倣うのは、吉兆であるな。」という見解を表明したため、なし崩し的に決まってしまった。
皮肉にも、自由惑星同盟は、この意外な帝国の申し出に驚き、すんなりと和平交渉使節の受け入れを表明したのである。仮にフェザーンで行われることを提案したならば、日数はずっとかかっていたかもしれない。
こうして自分たちのメンツとプライドという動機にもならない動機から引くに引けなくなったブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯爵は、内心渋々ながらも自由惑星同盟に使者として赴くことになったのである。
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