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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十一話 人選は重要です。
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つまりは、ブラウンシュヴァイク公はブラウンシュヴァイク公なりの矜持があり、その矜持に抵触する手法はたとえ金髪の孺子とプラチナ・ブロンドの小娘を追い落とす有効な手段であっても採用しないと言っているのである。フレーゲル男爵も名門貴族の一員であり、ブラウンシュヴァイク公の気持ちはよくわかっていると見え、あまりその辺りを追及はしなかった。
「アンスバッハとシュトライトを呼べ。自由惑星同盟とやらの反徒共について調べさせるのだ。それからフレーゲルよ、お前も随行するのだ。」
「へ?!」
フレーゲル男爵は一瞬何を言われたのかわからない顔をしていた。
「お前も随行するのだ!!よいな!!」
雷が落ちた。フレーゲル男爵としては従うほかなかった。
同時刻、リッテンハイム侯爵邸――。
「それではお父様、あの自由惑星同盟とやら称する反徒共のところに使者として赴かれるおつもりですの?」
「フン!儂は行きとうて行きたくはないのだがな、リヒテンラーデ侯爵のジジイめが、勝手に決めより、ブラウンシュヴァイクの奴がそれに間抜けにも便乗しおったためよ!」
リッテンハイム侯爵はサビーネの問いかけに顔をそむけて吐き捨てる。宮廷に上がる前までは溺愛していた娘に対する態度とは思えない。一つにはサビーネが女性士官学校の制服を着ていることもある。今年16歳のサビーネは女性士官学校の在籍2年目であり、来年早々には卒業する予定になっている。
リッテンハイム侯爵としてはあのカロリーネ・フォン・ゴールデンバウムの不祥事に娘がかかわっていたことも不快ながら、名門貴族の息女が女性士官学校というたわけたところに行くことも不快だった。もっとも後者の原因は他ならぬリッテンハイム侯爵自身にある。だが、それを母親を含めて誰も言おうとはしなかった。
「サビーネよ。」
「は、はい。お父様・・・。」
「お前を呼び寄せたのは他でもない。そのような事情があるでな、儂に随行するのだ。」
リッテンハイム侯爵が冷たく言う。普段ならば親子一緒に旅ができることにサビーネは喜んでいただろうが、場合が場合だった。それにリッテンハイム侯爵の言動はそのような親子水入らずの旅を提案するという様相とは程遠いものだった。
「お前も女性士官学校に在籍する身、自由惑星同盟とやら称する反徒共と将来的には干戈を交えることとなる。その見識のために随行するのだ。また、まだ在学中の身とはいえ、お前も帝国軍人の端くれである。いざとなれば儂を守れ。わかったな?」
後者の方が本音なのだろうと、サビーネは悲しくなりながらも「わかりました、お父様、いえリッテンハイム侯。」と答えるほかなかった・・・・。
オーディン軍務省
■ イルーナ・フォン・ヴァンクラフト
マインホフ元帥から通達があり、ラインハルトと私は自由惑星同盟への使節特命主席幕僚
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