暁 〜小説投稿サイト〜
ヨハンだがこんな状況を覆す
成層圏の向こうからドーバー砲
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【せいか〜い!君が既存の人間から進化した存在になったからだよ。じゃバイバイ】

 目の前の『コイツ』が言い終わると背後の扉が開き。
 元の世界に戻る予感を感じ、意識が薄れながら…深い海の底から浮上する様な感覚と共に戻った。



 意識が覚醒し、ビアンに詳細を話すと。部屋の品々や武装等。
 どれぐらい入るか等を試した。
 本当に俺が認識した範囲しかできない事がわかったのと。連続使用や容量限界が計れた。


 そんな俺は現在…



 ロシアにいた。

 実はカティ・マネキンとコーラ…まぁ、愛すべきバカには既に接触をしており。
 暫くの間は潜入の様な事を頼む形になった。

 戦闘になれば手加減はしないと、笑みを浮かべながら布告されたが。

 思考を読まれる問題は、錠剤を渡し。思考を少し見せつつ、重要な事についてはロックが掛かった状態になるようにした。
 イオリアのお陰で開発できたこれは本当にありがたい。



 (それにしても嘆かわしい、今の世に踊らされる物がこれ程とはな)

 しょうがないさビアン。民は自分たちの信じたい物しか信じようとはしないものだからね。
 まぁ軍人までもがそうなのが末期なんだよ。


 一路セルゲイと待ち合わせをした場に向かう。
 勿論近くにはホリーさんもいるが、俺は少々離れながらついていく形だ。

 実際、今アロウズあたりに騒がれると面倒だ。


 ――――――――――――――――――――――――


 「大佐、そろそろですね」

 「あぁ、今回の差出人不明であるこの(ふみ)…」

 そうスミルノフ大佐の元に届いた手紙。

 私たちに接触をしにくる旨と詳細な場所・日時。
 そしてこの文字。

 忘れもしない、自身の妻ホリー・スミルノフの文字だからだ。
 しかし彼女は戦場で行方知れずとなり死亡扱いされている。

 不信を抱きながらも、軍に連絡はしなかった。しかし、ソーマ・ピーリスだけは連れていく事にしたのだ。


 「大佐、本当に武装をしなくてよかったのでしょうか?」

 「武装等しては目立つ。それに軍に目を付けられると厄介なのでな」



 ロシアの荒熊は不思議とこの手紙を信じたくなったのだ。
 妻に思いを馳せながら宙を見上げる荒熊…彼の目には何が映っているのか。
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