第156話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
から。」
ロイドとティオに見つめられたエステルは苦笑しながら答え
「ちなみに本物の”幻の至宝”をよく知る貴女に聞きたいんだけどさ。”幻の至宝”はこんな大規模なものだったのかい?」
「……確かに”輝く環”の事を考えたら、ありえるな………」
真剣な表情でエイドスを見つめて尋ねたワジの言葉を聞いたケビンは考え込み
「―――――いえ。”七の至宝(セプト=テリオン)”にはさまざまな形がありますが……ツァイトが貴方達に教えたように”幻の至宝”は人の姿を形どり、人々の幸せがわかるように”心”を与えた”至宝”です。だからこそキーアさんが創られたのだと思います。」
「……………」
ワジの疑問に静かな表情で答えたエイドスの言葉を聞いたキーアは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「正直な所……私でもこの大樹がどのような力を発揮するのかわかりません。大樹から感じる”空”や”時”の力を考えると下手をすれば”空”や”時”の”至宝”の力も持っているかもしれません。」
「ええっ!?”輝く環”みたいなのが!?」
「という事は”導力停止現象”も再び起きる可能性があるな……」
「絶対に阻止しないと!」
エイドスの説明を聞いたエステルは驚き、ヨシュアは真剣な表情で考え込み、ミントは決意の表情になり
「女神自身すらわからないなんて……」
「……気を引き締めてかかる必要がありますね。」
ノエルは驚き、リースは静かな表情で言った。
「――――勿論私も力を貸します。ツァイト、貴方も全力を出せるように今から貴方のその身を縛る”禁忌”――――”盟約”を解きましょう。」
「……正気か?お前自身が決めた事だというのに。」
エイドスの言葉を聞いたツァイトは驚きの表情で尋ね
「ええ。下手をすればかつての混迷が再び訪れる可能性も考えられます。それだけは絶対に阻止せねばなりません。それに”幻の至宝”自身は消えている以上、もはや”盟約”も意味をなしません。」
「…………そうか。」
エイドスの答えを聞き、重々しい様子を纏って頷いた。
「”盟約”というと……」
「レグナートが以前言ってた答えを出すまであたし達に力を貸せないとかそういうの?」
二人の会話を聞いたヨシュアは真剣な表情になり、エステルは尋ねた。
「はい。いつか成長した人々が”神”や”至宝”に頼らず、自分達の力だけで生きていけるようにという思いを込めてツァイト達に”人”に必要以上に力を貸さないようにしていたのです。」
「……まさか”盟約”にそのような意味が込められていたとはな……」
「また騎士団に報告すべき事が増えたね。」
エイドスの説明を聞いたアッバス
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ