第3章:再会、繋がる絆
第60話「波乱の幕開け」
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アリシアを助けようと動こうにも、そこで優輝は力尽きてしまう。
...なぜ、三人がこんな森の中にいるのか。
それは、あの時仕掛けられた魔法陣がただの転移魔法だったからだ。
...最も、転移の衝撃さえも三人にはダメージとなったが。
「優..ちゃん.....。」
「....葵、動けるかしら....?」
「...さすがに、きついかな...?」
気絶した優輝を介抱しようにも、椿と葵も動けない。
本来なら戦えない状態なのに、それでも戦ったから当然の事だ。
「...動ける、まで....どれ、くらいかかる..かしら?」
「...かやちゃんも、無理しないで.....。...デバイスになったからかな....?...10分は、かかるよ...。それでも、ギリギリ...だね。」
「そう...。」
葵の吸血鬼の再生力を以ってしても10分かかる事に、椿は力を抜く。
このまま、無理に動くよりも少しでも回復に体力を回した方がいいからだ。
「....霊力に、まだ余裕はある...わ...。」
「...りょー、かい。....誰か、来てくれればいいんだけどなぁ....。」
霊力を回復促進に割り当て、二人は回復に専念する。
骨も折っているが、式姫の二人なら霊力で元通りになるので、そのままにしておいた。
「......くぅ?」
「...はは...狐じゃあ、さすがに....無理かなぁ...?」
ふと、葵が顔を向ければ、そこには子狐が。
さすがにそれでは意味がないと、葵は思うが...。
「...久、遠.....?」
「...くぅ..?....神..様...?」
その狐...久遠に椿は気づき、顔を向ける。
そんな椿に久遠も気づいたのか、少女の姿になって駆け寄る。
「...那美を...連れてきて頂戴...。」
「...くぅ、わかった。」
今の時間は夜。大抵の人が家にいる時間だが、緊急事態だと椿は久遠にそう頼む。
それを聞き入れた久遠は、そのまま那美のいる場所へ向かった。
「...よかった...これで....。」
「妖狐....野生の妖怪が、まだいたんだ...。」
これで優輝がこのまま死なずに済むと、二人は安心する。
「これで...少し安心.......。」
「...かやちゃん...?眠いの?....実は、あたし...も.....。」
そして、二人はそのまま死んだように眠ってしまった。
「....嘘...だろう...?」
「残念だけど、事実だよ。僕も、あの優輝がこんな事仕出かすのには違和感があるけど。」
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