少年は加速するようです Round5
[8/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
休んでるんだぞ!!」
「あぁ〜、そっかぁ。それでかおちゃん休みなんだね。」
「「………は?」」
修羅場を迎えていた僕と石尾は、あまりに無遠慮な、こちらを意に介していないような
のっほーんとした声に反応して、揃って横を向く。いつの間にか、ずっとそうしていたのか、
僕の机に両肘をついてこちらを見ていた。その先で、いつも髪の毛を弄っている三人組・・・の
ウチの二人が、心配そうにこちらを見ていた。もしかしたら、居ない一人が件の彼女なのか?
「でもねー、なら尚更、こんな事してる場合じゃないと思うんだぁ。かおちゃん家に行って、
慰めてあげた方がいいと思うなぁ。」
「て……テメーはさっきからなんなんだ!関係ねぇ奴は引っ込んでろ!!」
「お、おい石尾、落ち着けって!」
限界が来たのか、石尾は僕から手を離し、愁磨君を睨みつける。
すると、愁磨君も立って石尾の視線を正面から真っ直ぐに受け、言った。
「友達が謂れの無い事で非難されてるのに、関係なく無いよ。」
「だ、だから、そいつは怪しいから菅野に呼び出されたんだろうが!だから、俺は!」
「それがそもそも間違いなんだってばぁ。ボクだってすがのんに呼び出されたって言ったでしょ?
や、連行されたって言った方がいいのかなぁ?」
「な、に……?」
思いがけない告白に、石尾どころか教室が凍り付く。そう言えばさっき、いらない事を菅野に
言ったな、とか・・・そうか、だから菅野が遅れて来たのか。と僕と同じ見解に至ったのか、
石尾の目が泳ぎ始める。
「まぁ確かに、カメラ仕掛けた事でハルっちを呼び出したみたいだけど、それだって日曜日に
学校に来てたから、って理由だったんだよぉ?問いただしてみれば、匿名のメール貰って、
怪しいと思ったハルっちを呼び出したんだってぇ。」
「だったら余計怪しいだろうが!なんで部活に入ってねぇそいつが日曜に学校来てんだよ!」
「タッくんに話があったんだってぇ。ついでに、学校の落ち着ける場所教えて貰う為にボクも
一緒に行ったんだよ。その時ずーっと一緒だったから、カメラ仕掛けるなんて無理だと思うなぁ。」
「っ……!?」
今度は、僕が絶句する番だった。この場でそんな事を言ってしまえば、自分にも疑いがかかる
可能性がある。それ以前に、なんでこの子は僕をここまで庇ってくれるのか?
「それに、メールも見せて貰ったけど、ハルっち"だけ"が学校に行ったって書いてたんだよ?
しかもそれだけ。おかしいよね?善意の情報提供なら、ボクの事書かない理由ないもんね。
なら話は簡単だよね?ハルっちを犯人に仕立てたい人がメール送ったに決
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ