少年は加速するようです Round5
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からこそ自分の義務を果たさねばならない。ひいては、この四人に。
「お仕事開始と行きますか。―――まぁ、適当にな。」
それを合図に、思考を少しだけ――"俺"に切り替えた。
『答えを出す者』で成すべき事と、最も近くに起きる事象を確認する。結果――
「………明日まで暇か。」
――今日も、真名のレベル上げに勤しむ事になった。
Side out
Side ハルユキ
「はぁ………。」
今日何度目になるか分からない溜息を付きながら、3年生が居ない分、いつもより人通りの少ない
通学路をとぼとぼと一人で歩く。そうすると、自然と昨日の事を思い出してしまう。
・・・能美/ダスク・テイカーとタク/シアン・パイルの戦い。途中まではタクが圧倒していたが、
能美が"心意技"を使い始めてからは逆転、いや、惨殺に近い試合になった。
僕はそこで能美を誘い、対戦をサドンデスに変更させ、一昨日ある人から教わった"心意"を使い、
あと一歩と言う所まで追い詰め・・・チユ/ライム・ベルの回復を受けたあいつに負けた。
脅しに屈したと思った僕とタクはチユを問い詰めたけれど、自分が望んだと、そうすれば
ポイントが稼げるから関わらないでと言われてしまい、それ以上チユに対しては成す術無く。
そして今日。タクに心意を教える為、僕の心意の師匠とは違う人物に会う予定なのだ。
「……なんだこれ?」
校門をくぐりローカルネットに接続されると、伝達事項等が視界の右側に列挙される。
いつもなら流し見るだけだけれど、その中に赤いフォントで"重要伝達事項:個人宛"と言う
見た事の無い通知を見つけ、嫌な予感を押し殺しながらフォントをタップし、内容を表示する。
『二年C組 学籍番号460017 有田春雪:登校し次第、速やかに一般教室棟一階進路相談室に
出頭のこと。二年C組担任教諭 菅野浩次』
その内容に、思わず心臓が縮こまる。能美が動画を学校へ提出したのかと思ったけれど、直ぐに
発信者が菅野だと気づき少し力が抜ける。あれ程明確な証拠があるとなれば、担任ではなく管理部の
扱いとなる筈だ。恐らくは菅野の個人的な予断による物だろう。
・・・と分かりつつも、手に汗をかき、進路相談室に向かいながら"教師に呼び出された時の対処法"
みたいなものが無いか生徒用データベースを探し、数年前の校内新聞にそのものの記事を見つけ、
呆れながら感謝し、南無南無と拝みながら読む。
そして進路相談室に着くと、早速マニュアルに習い左右を見て生徒の姿が居ない事を確認してから
入室ボタンを押す。生徒認証が行われ扉のロックが外れ、流石に自動ではない扉
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