機動戦艦ナデシコ
1434話
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うそう、お幸せに? それとも爆発しろ?」
「前者はともかく、後者は誰から教えて貰ったんだ」
いや、客観的に見て、俺が爆発しろって言われても当然の状況だというのは自分が一番よく分かってるんだけどな。
そんな風に歩いていると、やがて視線の先に見覚えのある人物が姿を現す。
背は小さく、理知的な目をしているがどこか無愛想なその人物は、俺達を見つけると歩いて近づいてくる。
「お久しぶりです……と言いたいところですが、何でこの2人はこんなに色ボケしてるんですか?」
「ユエちゃん……久しぶりにあった第一声がそれなの?」
美砂が苦笑を浮かべながら告げるが、まぁ、この状況を見れば普通はそう見える。
何しろ左右から円と美砂の2人が俺の腕を抱きしめ、完全に体重を預けている状況なのだから。
客観的に見れば、俺が極上の美女2人を侍らせて色ぼけしている……もしくはさせていると言っても間違いではない。
「夕映、久しぶりね」
「……その状況でクールぶっても、説得力ないですが」
円の言葉を、綾瀬は即座に切り捨てる。
周囲の男から嫉妬の視線を向けられるが、正直そんなのはレモンを含めて誰かと一緒に出かければ常に向けられるものなので、どうにかするのは既に諦めている。
ただ、いつもであれば嫉妬の視線一直線なのだが、ここでは違った。
「おい、あれ……もしかして拳闘士のクギミヤとカキザキじゃないか?」
「ああ。最近見掛けないと思ってたが……まさか、男に色ぼけしてたたとはな」
「……あっちの男も、何か見覚えないか?」
「うん? そうか? 見覚えは……うーん」
そんな風に話している声が聞こえてくる。
俺に見覚えがあるってのは、多分ナギ・スプリングフィールド杯を見ていた奴だろうな。
まぁ、当時の俺は混沌精霊の姿をしてたから、今の人間状態の俺をアクセルだと認識出来る奴がいるとは限らないが。
「行きましょうか。ここにいれば、色々と騒ぎに巻き込まれそうですし」
「……そうね」
綾瀬の言葉に円が不承不承と頷く。
色々と言いたい事があるんだろうが、それでもこのままでいれば面倒事に巻き込まれるのは間違いないと理解しているのだろう。
綾瀬も身体つきは円や美砂に遠く及ばないが、外見だけを見れば顔立ちは整っているし、クールビューティと呼ぶのに相応しい。
まぁ、背は相変わらず小さいままなので、綾瀬を口説こうとするのはロリコン扱いされてもおかしくないが。
これでも20歳を越えてるんだよな。……俺が初めて会った時から、身長は一切変わってないように思えるが。
「む。何やら不愉快な感じが……誰ですか?」
俺の思いを感じ取ったのか、それとも単なる勘か……はたまた純粋に魔法使い的な何かなのか。ともあれ、
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