Ammo09。目覚めると……
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チャ、と扉が開き中にガッチリと黒や紺色のスーツを着込んだいかにも政府高官って感じの人と父さんが入ってきた。
「やあ、昴君。目覚めはどうかな? うん、顔色は悪くはないね。ちょっと脈は速いけど、会話をするだけなら問題なさそうだ。よし、ってわけで。ちょっとお話ししようか」
父さんはそう言うと、隣に立つ金髪碧眼のイケメンに声をかける。
二人が話すのは英語や日本語ではなく、ルーマニアで使う言語でもない。
ヨーロッパ系の言葉ってのは、話し方のニュアンスでなんとなくわかった。
「この人はね、わざわざドイツから来てくれた連邦警察の一員でね、昔、僕と何度か戦って引き分けた強さを持つアドルフ君だよ。彼はある国際的な犯罪組織を追っていて、たまたま、ここルーマニアに来てたみたいなんだ。そしてその追ってる組織のことで話しがあるみたいなんだよ」
アドルフさんが挨拶(?)を始めたが何を言ってるのかがまったく解らなかった。
日本に帰ったらドイツ語や英語勉強しよう。今の時代、国際交流は大切だしね!
『普通の人間』を目指すなら、とりあえず3ヶ国語くらい話せないとダメだって、母さんも言ってたし。
「おーい、昴君ー? ちゃんと聞いてたかい」
父さんにジロッと見られてドキッとした。
いつもは温厚でどちらかと言えばおちゃらけてる父さんが鋭い殺気を放ったからだ。
「ご、ごめんなさい」
「うん、ちゃんと聞くんだよ? ああ、言葉が解らないのならそれでいいから。
今はちゃんと聞くんだ。君は我々の話しを良く聞いて理解した、その確認が必要なだけだからね」
「え?」
父さんのその言葉に疑問が浮かぶ。
言葉が解らってないのは問題じゃない。
説明をされて、受け入れた事実があればどうとでもなる。
そんな風に感じるからだ。
「父さん、まさか。その組織って……い「ダメだよ。昴君。いくらお腹空いたからっていくら丼は無理難題過ぎる。せっかく、ルーマニアに来たんだ。ルーマニア料理にしときなさい」……はい?」
そんなこと一言も言ってねえ!
突っ込もうとした俺に向けて父さんが何度か瞬きをした。
それで俺は理解する。
これは『マバタキ信号』。
今、父さんは『トウチョウチュ、ハツゲン二チュウイセヨ』と送ってきた。
そうか。この会話は盗聴されてるんだな。
だが、少なくともカメラは無い。
音声のみ、気をつければどうにかなる。
そういうことか。
俺は『マバタキ』行い、頷く。
そして、俺は切り出す。
「ところで父さん。シェリングフォードさんは元気だった?」
「うん。とっても元気だったよ。元気過ぎて大変だったさ。お友達と一緒に遊んであげたからしばらくはおとなしくするはず
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