Ammo07。吸血鬼と名探偵
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ヒルダの命を理子が救うことで和解するのだが……今の状況だと、それは難しいし。
うーむ。
「まあ、時が解決するか。もしくは、逸般人な金ちゃん様に丸投げだ!」
誰にも聞こえないくらいの大きさで呟いた俺は、ヒルダにもう一人の少女がいる方へ、案内をさせる。
「着いたわ。ここよ。この特別飼育室の中にその雌犬はいるわ」
「人間を家畜扱いするのは止めろ。高貴なる吸血鬼(笑)さんよ!」
「誰が吸血鬼(笑)よ!」
おお! すっかりツッコミが板に付いてきたな。将来的にお笑い吸血鬼にジョブチェンジできるなー。
よかったな、ヒルダ。ツッコミマスターになれるぞ。
「なんか、馬鹿にされてるような気がするわね」
「気のせいだ、気のせい……」
さて、そんなことより。依頼の完了が先だ。
そう、思った俺は特別飼育室の中に足を踏み入れた。
「ッ______ブラドォォォ!!!」
そして……そこで見た光景により、俺は改めてブラドを殴る決意を固めるのだった。
サイド 綴
「チッ、ここにもいないやなぁ」
「ええ。でも、おかしいわね。
あれだけ、暴れたのにさっきの人形以外に誰も出てこないわ。これはひょっとしたら……罠、もしくはガセネタだったのかしら?」
先ほどまで、私達の前に、武装した人形が襲ってきていた。
欧米の一部の国々でオートマタと呼ばれるそれは近年、欧米や米国などの先進国で開発中のヒューマノイド。
人型ロボット。
こんな科学後進国のルーマニアで見られるなんて、予想外だったけど。
しかし、蘭豹と私の敵ではなかった。
確かに苦戦したけど、動きが機械的で、パターンさえ解れば倒すのも簡単だったからな。
だけど、機械的な動きはしたけど……見た感じただの人形だったのよね。
人形が意思を持つように動き回るなんて、可能なのか?
もしかしたら、私が知るロボットとは違う原理……SSRの領域に踏み込んだのかもしれないわね。
そんなことを思っていると突然、大広間の扉が開け放たれて、そこから一人の人間……いや怪物が入ってきた。
「グゲゲゲ……まさか、俺様が寝ている間にドブ鼠が3匹も侵入してきたとはな……」
顔は犬、いや狼……変身した人狼に近い。
図体はデカく、鋭い牙、鋭い爪を持った正真正銘の化け物。
吸血鬼・ブラドが目の前に現れた。
「お前が『無限罪のブラド』やな?」
「やっと見つけた。攫った子供達はどこだ?」
蘭豹と私は問いかけるがブラドはそんな私達をゴミ扱いし、あたかも上から目線で見下した態度をとる。
「鼠が騒がしい……踏み潰してくれるは……」
こうして、私と蘭豹は『無原罪のブラド』に挑むことになった。
私達は武偵としてこれまで数多くの組織、
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