122部分:第十五話 第二の戦いへその一
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第十五話 第二の戦いへその一
第二の戦いへ
「で、ここだよ」
「ここですか」
「そうさ」
私服姿の黄金聖闘士達が和風の木造りの店の前にいた。同じく木の看板には太く黒い文字で大きく店の名前が書かれていた。ムウはその文字を見て言う。
「風魔ですか」
「風魔!?」
皆ムウのその言葉を聞いて顔を顰めさせた。とりわけ店を案内したデスマスクはそうだった。
「また随分変わった名前だな」
「待て、デスマスク」
その彼にアルデバランが声をかけた。
「貴様店の名前は知らなかったのか」
「ああ、見ていなかったな」
彼もそれは認めた。
「店の名前より味が大事だったからな」
「味か」
「そうだろ?店にとって大事なのはまずそれだろ?」
こうアルデバランに問い返していた。
「だからだよ。位置は覚えたしそれでいいと思ったんだよ」
「そうだったのか」
「それでだ」
今度はカミュが彼に問う。見れば彼等はどれも端整なスーツを着ているが彼がとりわけその着こなしが端整である。
「この店は何がいいのだ?」
「何がって何がだよ」
「だからだ。料理だ」
彼が問うのはこのことだった。
「何がいいのだ、一体」
「とりあえず刺身と天麩羅はよかったな」
デスマスクは顎に右手を当ててこう述べた。
「悪くねえぜ。蕎麦だってな」
「そうか」
「とりあえず酒は日本酒だな」
デスマスクは酒についても言及する。
「それが駄目なら白ワインもあるぜ」
「ワインがあるのならな」
ミロはワインに注目していた。
「それでいい。日本酒はまだ飲んだことはないが」
「米から作る酒だ」
アルデバランがそのミロに説明する。
「あれはあれで美味いものだ」
「そうか。では一度飲んでみるとするか」
「それでだ。デスマスク」
「ああ」
デスマスクは今度はシュラの言葉に応える。
「やはり海の幸だな」
「別にそれでもいいだろ?」
「それどころか願ってもないことだ」
シュラは表情は変わらないがそれでも声は楽しそうなものだった。
「俺は海のものは好きだ」
「そうかい、じゃあ願ったり叶ったりだな」
「うむ」
「では入るとしましょう」
アフロディーテが店に入るように促す。
「まずは注文してからです」
「そうだな。確かにな」
アイオリアアフロディーテのその言葉に頷く。
「それでは入るとするか」
「それはそうとムウ」
「何でしょうか」
デスマスクの言葉に応えるムウだった。
「シャカは来るのか?」
「彼ですか」
「そうだよ。あいつにも声はかけたんだろ?」
「勿論です」
静かにデスマスクの問いに答える。
「行くとは言っていましたが」
「忘れたんじゃねえだろうな
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