第6話・夢
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ドアが開いた。そして俺はドアから手を放し、教室に足を踏み入れる。そして案の定、女子は俺を確認した後、ヒソヒソと話し始める。別に気にはしねぇ。誰が俺の事をどう思おうが関係ねぇ。俺はひたすら、他人を寄せ付けず我を貫けばいい。だから、早く焔司さんとも理事長とも、そして南達とも縁を完全に斬り、二度と俺に近付けない様にしなければいけない。
.......
もしかしたらとっくに手遅れなのかもしれない。だとしたら仕方ないし、俺なんかにはどうにもできないだろう。
「あ、龍くん。おはよう♪」
はぁ...考えてる時に話したくない輩が来やがったよ。
「うるせぇ。俺に話しかけんじゃねぇ。話す相手なら他に大量にいるだろ。俺は眠いんだよ。」
そう言って俺は眠りに就く。
__
「...龍くん..何があったんだろう。」
ことりは、龍哉が寝ている前で、彼に聞こえない様な声で呟いた。
ーーー
「...ん?」
気が付いたら俺は、学校とは違う所に居た。
焼き尽くされている建物。血飛沫で埋め尽くされた地面。そして_____
「.....ここは...ま...さか....」
完全に、あの日の光景に瓜二つだった。
その瞬間、その光景は突如消え、脳内に幾つもの言葉や風景が、まるで走馬灯の様に一斉に流れ始めた。
ザザザ__「あの糞野郎は死ぬ以__」「大丈夫だよ。私達、ずっとと___」「お前は一人で抱え込みすぎなんだよ___」「...また、失っちまった...これで何___」「龍哉、逃げて!せめて龍哉だけでも___」「俺の唯一の取り柄でも...太刀打___「___は何も出来ずに一回___」「...龍哉...くん...助「何も...してやれなかった...」「...馬鹿野郎。何で俺だけ___」ザザ__「龍哉!!逃げろ....!」「___彼奴は死神だ。」「___貴方は手当てできません。お帰りくださ___」「__ではない。つまり貴様が犯__」当にザマアミロだわ!!馬鹿みたい!!」「何なんだよ...友達とか、作っ____」___アアアアアァァァァァァァァァァ!!」ザザザ,..
まるで走馬灯の様に、頭を駆け巡る過去の数々。急に、俺の頭が痛み始める。まるで、入学の電話が来た日に見た夢の時の様な痛みだ。耐えきれない。只、俺一人で何とかしないと...また...
その瞬間。目が開いた。そこは、誰も居ない、午後の教室だった。
「...ハァ...ハァ...また、過去関連の夢かよ...」
俺は、ボサボサしている前髪に手を当てながら呟いた。教室にはもう、誰も居なかった。
「....腹減ったな。そういや昼飯食ってねぇし家帰ってから食うか。」
もう教室には誰も居ない。職員以外居ないんじゃないか?そういう下らねえ戯言を頭の中で再生しながら階段を降りる。
「...
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