code8 本番
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alent』の文字が機体にあるそのヘリコプターは、ゆっくりと下へと降りてくる。
着陸が完了し、ヘリコプターの扉が開く、何人もの重装備をした男達が現れ、最後に姿を現した男は上司の松寺颯希。
雄大は立ち止まり、敬礼をする。
「霊遥葵、ご苦労だった」
「俺はここにいるこいつらを全員回収。また、近隣の異能者の無力化を行う。
お前はこの男の捜索を頼む」
颯希は懐から一枚の写真を雄大に手渡す。
「…この青年は?」
「光臨那岐、無能者を異能者にした張本人だ」
雄大は顔をしかませて颯希の顔を見る。
「この青年がゼロの世界を統べる、『ゼロ』なのですか?」
「いや、ナンバーズワン、『ゼロ』の協力者だ」
「…俺が『ゼロ』なら、そんな貴重な異能を持ったものを表へは出しませんが?」
「…『ゼロ』はこの街を乗っ取ろうとしている。その為には兵が必要だ。狂った奴らを操れるのは、その異能の当事者ただ一人だ」
「Sランク能力者、すなわち『世界保持者』でも『ゼロの世界』からは現界に干渉は出来ない」
雄大は合点が行ったように「なるほど」と相槌をうち、中央街の方面を睨む。
「…それともう一つ、黒い炎の異能を振るう少女に出会ったら、逃してはならない、そして傷つけてもならない」
雄大は疑問の言葉を飲み込み、颯希の目を見る。
珍しいもので、いつも気だるそうに下を向いた目が、真っ直ぐと向いている。
「…そうだ、こいつもな」
颯希は雄大へと黒いスマートフォンを投げる。
「社長からだ。前の携帯のデーターくらいはそっちに全部入ってるだろう」
「了解しました、ではそちらも、お気を付けて」
雄大は中央街の方面へと走っていく。
颯希はそれを見おくり、ゆっくりと周りを見回す。
いつの間にか無能力者達に囲まれていたようだ。
颯希は肩に手を当てて腕を回し、無能力者達を睨みつけた。
「めんどくせぇ…」
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