code8 本番
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っついた右手を握りしめ、Dに目を据える
「D、俺を今すぐ外に送る事は可能か?」
「えぇ、目を閉じてください」
Dの忠告通り雄大が目を閉じる。
三秒経過と共に「目を開いてください」と言う声のままに、目を開くと眼前には大きな扉が現れていた。
「私は他に調べ物があるので、また後で。…幸運を祈りますよ」
「…あぁ、また会おう、…大丞」
一瞬のDの動揺を尻目に、雄大は扉を開く。
眼前に広がるは、この街の景色。
壊れた時計塔、無数の人影、崩壊していくビル、多くの破損した建物。
ドゴォ、と大きな擬音と共に着地した雄大は対峙する人々に目を配る。
異能者達は音に反応し、振り向く。
全員目は赤く、自我が無いのか唸っている。
雄大はため息を吐きながらもその目はしっかりと異能者達を捉える。
「加減はしよう、覚悟はしてもらおう」
姿を確認するや、三人の無能力者が一斉に襲ってくる。
突撃と共に砂煙が上がったと思うと、突然内側から風と共にアッパーが繰り出される。
周りの無能力者達はあまりの風圧に身構え、襲ってきた無能力者達は大きく吹き飛ばされる。
雄大は煙草を取り出し火をつけ、口に含み、一度大きく吸って吐き出す。
「全員気絶、怪我は適度に」
「異能は…」
雄大の発言の途中、両手が異常に肥大化した無能力者が飛びかかる。
尚も巨大な拳を揮灑な右手で難無く防ぎ、腕一本で持ち上げて地面に叩きつける。
雄大は無表情で煙草を吸い、煙を言葉と共に吐き出した。
「必要ねぇな」
言葉と共に静止していた無能力者達が雄大目掛けて一斉に走り出す。
周り全て、空中もしかり、全ての包囲から無能力者達の攻撃が飛び交う。
雄大は目を閉じ、咥えた煙草を空へと投げる。
自我を残さぬ、戦闘のことしか頭にない無能力者達は気にもとめず、
各々が拳や蹴り、属性の異能や武器を作り出す異能を振るうなど攻撃を仕掛ける。
一人の拳が雄大に当たる、同時に。雄大は目を拓く。
一度、脚を踏み込むと地盤が砕け、バランスを失った雑兵達の攻撃の照準が狂う。
二度、来た蹴りを弾くとバランスを失って倒れた一人によって、ドミノのように人達は崩れる。
三度、武器の一つであった大鉈を掴み返し横薙ぎに一回転させると空中に留まっていた者達は被弾し、背後へと吹き飛ぶ。
雄大はその場から前へ歩き、五歩目と共に後ろで無能力者全て地面に平伏す。
空へ上げた煙草は空中に停滞していた炎の異能を浴び、地面に落ちると力無く燃え尽きる。
周りに無能力者達の姿は見当たらず、やけに煩い音が空から聞こえる。
段々近づいてくるようなその音に、上空を見ると頭上に在するのはヘリコプター。
『Unusual t
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