第十九話。螺旋
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絶死の結末』ーっ??」
さっきの砲撃よりもさらに巨大な光が俺を塗り潰さんと襲いかかってきた。
俺はその光に対して、さっきと同じように右手を突き出し消し去……ろうとして、異変に気付く。
さっきの砲撃は手に触れた瞬間に一気に『消失』していく感覚があったが、今は徐々に消していってる感覚しかない。
このままでは全てを消し去る前に塗り潰される。
そう判断した俺は、右手をそのままに、左手を突き出して掌で右手同様消し去るイメージをしながら、身体全体を大きく捻った。
(この技の原型は……スカイツリーの戦いで、ワトソン相手にやった『螺旋』、それに相模湾上空高度1,000メートルでキンゾーとの戦いで出した『絶牢』、そして……ヒルダ戦で生み出した『銃弾返し』。
それを組み合わせれば……出来る、はずだ!)
「うおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」
俺は、後ろに吹き飛ばされそうになるのに耐えながら。
______ヒューン!
全身をくまなく動かす!
「??」
「ひぅ、あ、危なかったわ」
「……と、危なかったぜ。まさか、光弾を跳ね返されるとは思わなかったぜ」
跳ね返った光弾を空中で回避した理亜、スナオ、アリサはそれぞれ違った『今、私の目の前で何が起きたんですか?』という反応。『何か飛んできたわねー? 不思議よねー』的な反応、『返されるとは思わなかったぜ! どうやったんだ?』という予想外の出来事に興奮しているような反応をしてくれた。
今のは自分でも驚いている。技の原理は簡単だ。右手と左手で光弾を挟み込むイメージのまま、突き出した両手で光弾を消そうとして、消えなかったから威力を落として干渉することで光弾自体を掴み、全身を回転扉のように大きく捻って溜めを作って『絶牢』と『螺旋』を組み合わせた構えを取り、さらに大きく捻じ曲げた体を反転させて……からの銃弾返しを放った。
言ってしまえば『不可能を可能にする男』の『消去』と『干渉』の能力を利用した合体技。
名付けて『光弾返し』!
『』の能力とこれまで編み出してきた技術を組み合わせることで光弾を180度Uターンさせるという荒技をやってのけたのだ。
「はぁ、はぁ……二度とやりたくない大技だな」
しかし、俺が二度とやりたくない、というと何故かやらないといけなくなるのは……これも世界が歪んでるせいか? 確か世界の歪みが原因でロアは発生するとか、かつて一之江は言ってたが。
だったらもしかして、ロアの能力で歪みを矯正することも出来るのか? だとしたら世界に認識された逸般人という評価を俺の能力なら覆すことも出来るのかも……試してみる
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