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101番目の舶ィ語
第十九話。螺旋
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おかげで気付けたよ。大切なこと」

『仲間を信じて戦う』……そんな当たり前のことを見失うところだった。

「……モンジ」

「だけど、やっぱり今は俺だけにやらせてくれ! 理亜とアリサは強い。正直、勝てるかはわからない。だけど……今だけは俺を信じてくれ!
音央の力はあとで必ず必要になるから。だから、今は……」

「……解ったわよ。昔から、あんたは一度言い出したら聞かないんだから」

呆れたように溜息を音央は吐く。
そして、俺を抱えたまま、音央はアリサ達の方を見る。

「……あたしの協力を断った以上、必ず勝ちなさいよ」

「ああ、約束するよ。心配しなくても必ず勝つさ。なんせ俺には『勝利の女神』様が2人も付いてるからね」

「2人?」

首を傾げる音央に言ってあげたい。一人は君だよ、と。まあ、言ったら言ったであとが大変なことになりそうだから言わないけどね。

「じゃあ、近寄るわよ?」

「ああ、けど近づき過ぎないように気をつけてね?
……ここで止まってくれ。この距離ならギリギリ『夜話』は届かない」

「おや、もう逃げるのは止めるのかい?」

「ああ、戦略的後進は終わりだ。理亜、そしてアリサ! 『千の夜話』を込めた『死の予兆』を今度こそ、攻略してみせるぜ!」

「へえー。さっきまで消えそうになってたのに、随分と余裕そうだなぁ」

「俺には勝利の女神様が付いてるからな。だから、今回も真正面から挑ませてもらうぜ!」

「ふむ。私はいいが……リアもいいか?」

「はい。私もいつでもいけます」

「そんじゃ、今度こそ正真正銘の最期の戦いだ。
『お前さん、もうすぐ死ぬぜ?』」

アリサが不敵な笑みを浮かべて呟き。

「『夜話』の装填始めます」

理亜がアゾット剣に片手を当てて、ブツブツと呟き始める。途端に、アゾット剣は青白く光輝いてその周りに巨大な魔法陣が浮かび上がる。
理亜はゆっくりと、丁寧に、淡々と『夜話』を語っていく。
理亜の声に鼓動するかのように、理亜が語る度に青白い光は膨れ上がっていく。
やがて______どのくらいの時間が経ったのか正確な時間はわからないが、やがて______その光は一つの巨大な渦となった。
まるで某国民的アニメの元◯玉のような、巨大な光る球体。
それが今すぐにでも、アゾット剣の砲口から放たれようとしている。

「それが理亜達の本気か?」

「ああ、間違いなく本気の『死の一撃』だぜ? なあ、リア」

「はい。『不可能を可能にする男(エネイブル)』の『対抗神話』を込めた紛れもなく全力の一撃です!」

「そっか。それを聞けて安心したよ。俺も全力を出せるからね」

「よーし、それじゃ、行くぜー!
全ての可能性を塗り潰せ??『
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