第十八話。死の予兆
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精の神隠し《チェンジリング》』には茨の蔦発射と空を飛ぶくらいしか能力はないんだ」
「あっさりバラしちゃっていいのか。ロアにとっては弱点の暴露は致命的だぜ?」
「だから致命的に死にそうな予兆なんだろう?」
不敵なアリサに対して不敵に返す。
「だから、その致命的ってのを打ち破ってやる。まずは『不可能を可能にする男』がどれだけチートな『主人公』なのかを見せてあげるよ」
まだ駆け出しの『主人公』である俺だが、『実戦経験』という意味では他の人に引けを取らないと思う。
だからまずは『俺』が真正面から『死の予兆』を打ち破ってやるよ。
「ハハハ! OK、お前さんの覚悟の片鱗は見せて貰った。んじゃ、遠慮なくぶっ放すから、死んでも恨まないでくれよ!」
「散らせるものなら、散らしてごらん?」
アリサは大笑いしながら両手を広げた。その手のひらに小さな青白い魔法陣が浮かび上がり、同時に砲身の前にはさっきの倍くらいでかい光の魔法陣が現れる。
「リア、『夜話』を頼む!」
「……了解しました。完全に『妖精の神隠し』を消し去るキーワードを乗せます」
理亜がアリサの耳元でボソボソ語ると、アゾット剣全体が強い光に包まれた。
その光と対峙してるだけで、もの凄い力が集まっていることが解る。
「おおー、アリサとマスターの本気だ!」
「ああ、本気を見せるさ。あいつらも本気を見せるらしいからな!」
「はい。兄さんが本気である以上、私も本気を出すのは当然です」
「うん、本気のお兄ちゃんもカッコイイからね〜。『妹』の私も本気で応援するよ!」
「あはは! アリサとマスターとカナメのそういったとこ好きだよわたし! 」
「なるほど、ラブラブだな私達四人は!」
「……大丈夫だろうか、こいつら」
その魔法陣の光が強まる中、四人の少女達は笑いあっていた。
ただ一人ジャンヌは呆れていたが、その頬は緩んでいた。
彼女達には彼女達で絆が存在している。それが微笑ましく映る。
「俺達もラブラブなところ見せつけようか?」
「ば、バカなこと言ってないで、準備はいいのよね?」
「ああ、姫は後ろでのんびりご鑑賞を。ああいうのを相手するのは……俺だけでいいからね」
「ちょっと、あんた本当に大丈夫? 頭打った?」
ヒステリアモード的な言い回しで俺は音央を安心させる。
「っしゃ、行くぜ?? 私とリアの、最大出力の『死の予兆』……!」
青白い光の粒子が砲身に集まっていく。その様子はまるで昔テレビで観た宇宙戦艦の主砲みたいだ。波◯砲だっけ?
戦車やミサイルとやりやったことはあったが、今度の相手は戦艦の主砲クラスそのものとは……なん
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