暁 〜小説投稿サイト〜
101番目の舶ィ語
第十八話。死の予兆
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
精の神隠し《チェンジリング》』には茨の蔦発射と空を飛ぶくらいしか能力はないんだ」

「あっさりバラしちゃっていいのか。ロアにとっては弱点の暴露は致命的だぜ?」

「だから致命的に死にそうな予兆なんだろう?」

不敵なアリサに対して不敵に返す。

「だから、その致命的ってのを打ち破ってやる。まずは『不可能を可能にする男(エネイブル)』がどれだけチートな『主人公』なのかを見せてあげるよ」

まだ駆け出しの『主人公』である俺だが、『実戦経験』という意味では他の人に引けを取らないと思う。
だからまずは『俺』が真正面から『死の予兆』を打ち破ってやるよ。

「ハハハ! OK、お前さんの覚悟の片鱗は見せて貰った。んじゃ、遠慮なくぶっ放すから、死んでも恨まないでくれよ!」

「散らせるものなら、散らしてごらん?」

アリサは大笑いしながら両手を広げた。その手のひらに小さな青白い魔法陣が浮かび上がり、同時に砲身の前にはさっきの倍くらいでかい光の魔法陣が現れる。

「リア、『夜話』を頼む!」

「……了解しました。完全に『妖精の神隠し(チェンジリング)』を消し去るキーワードを乗せます」

理亜がアリサの耳元でボソボソ語ると、アゾット剣全体が強い光に包まれた。
その光と対峙してるだけで、もの凄い力が集まっていることが解る。

「おおー、アリサとマスターの本気だ!」

「ああ、本気を見せるさ。あいつらも本気を見せるらしいからな!」

「はい。兄さんが本気である以上、私も本気を出すのは当然です」

「うん、本気のお兄ちゃんもカッコイイからね〜。『妹』の私も本気で応援するよ!」

「あはは! アリサとマスターとカナメのそういったとこ好きだよわたし! 」

「なるほど、ラブラブだな私達四人は!」

「……大丈夫だろうか、こいつら」

その魔法陣の光が強まる中、四人の少女達は笑いあっていた。
ただ一人ジャンヌは呆れていたが、その頬は緩んでいた。
彼女達には彼女達で絆が存在している。それが微笑ましく映る。

「俺達もラブラブなところ見せつけようか?」

「ば、バカなこと言ってないで、準備はいいのよね?」

「ああ、姫は後ろでのんびりご鑑賞を。ああいうのを相手するのは……俺だけでいいからね」

「ちょっと、あんた本当に大丈夫? 頭打った?」

ヒステリアモード的な言い回しで俺は音央を安心させる。

「っしゃ、行くぜ?? 私とリアの、最大出力の『死の予兆』……!」

青白い光の粒子が砲身に集まっていく。その様子はまるで昔テレビ(アニメ)で観た宇宙戦艦の主砲みたいだ。波◯砲だっけ?
戦車やミサイルとやりやったことはあったが、今度の相手は戦艦の主砲クラスそのものとは……なん
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ