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101番目の舶ィ語
第十七話。予兆の魔女
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当は兄さんの覚悟を示して貰うのが一番なのですが、似たようなものなので構いません」

「うん、お兄ちゃんに近づく女は皆殺しだよ〜」

「……カナメのそれは何か違うが、よし、構わん。やっつけちゃうおう」

「OKよ!」

あっちはチームワークがあるんだからないんだか解らない雰囲気だが。

「ねえモンジ。あの銃からビームとか出たら、防げる?」

「ただのレーザーなら多分なんとかなると思うが……正直、解らん」

「あんた、そんな痛々しい格好してるくらいならなんとかしなさいよ!」

「痛々しいとか言うな! これでも一応、探偵とか刑事とか、学者っぽくイメージしたんだぞ! ってか、パートナーならせめて本名で呼べ!」

「うっさいハゲ!」

「ハゲてねぇよ??」

急造なチームだけあり、こっちのチームワークはあまり良くない。

「気をつけろスナオ。あれは痴話喧嘩って言って、腐れ縁的な幼馴染みと主人公ぐらいしか使えないチームワークだぜ」

「え、そうなの?? わたし、てっきりチームワークはガタガタでラクショーなのかと思っちゃたわっ!」

なんだか妙な評価で警戒させてしまっていた。
スナオちゃん、いくら素直だからって、『魔女』であるアリサの言葉を鵜呑みにするのは感心しないよ?
まあ、その素直さで警戒してくれたから助かってるけどさ。
しかし、確かに遮蔽物すら存在しない雪だらけの世界で、あの砲撃から身を守るのは困難だよな。
うーん、一つだけ可能性が思い浮かんだが……本当に出来るのか、そんなこと。

「よそ見してるわよ!」

「よし、早速発射しちまおう」

『アゾット剣』にアリサが両手をつくと、その砲身の前に巨大な魔法陣が浮かんだ。

「なんだ、あれ?」

「知らないわよ! 早く避けないと撃たれるわよ!」

アリサがチラッと背後の理亜を見た。理亜は躊躇いもなくコクンと頷く。
そして、『朗読』を始めた。

『______妖精の森に攫われた少女が帰ってきた時、そこには暖かな食事と、優しい両親がいました。だから、その少女は______自分が妖精であることを伏せようと思ったのです』

マズイ。あれは『対抗神話』??
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