宝探しゲーム
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無事に初戦を突破した俺たち。試合が終わったとあり、観客席に転送されていたウェンディが俺たちの元へと戻ってきていた。
「すごい!!大活躍だったね!!シリル!!」
「えへへ/////」
やって来るなり俺の元に万勉の笑みで騒ぎ立てるウェンディを見て思わず頬を緩ませる。一回戦のゲームは俺にかなり有利だったもんなぁ、活躍する姿を見せれてよかったよ。
「なのに私・・・一人だけ退場しちゃうなんて・・・」
大喜びだったはずの少女の表情が一転、顔を俯かせガッカリと肩を落とすと、大きな瞳を潤ませていた。
「い・・・いや・・・あれは運が悪かっただけじゃない?」
実際そうだと思う。敵はレオンを狙った結果、その延長線上にいたウェンディに飛んでいっただけだし、そもそも一度は回避しているんだ。この特殊なゲームであるがゆえ、壁で跳ね返ってきたボールが当たってしまっただけで、本当だったら何も問題なくゲームが進んでいたはず。
「でもシェリアたちは当たってなかったもん!!私だけなんてなんか悔しい!!」
頬を膨らませてポンスカしている彼女を見て、慌てていた気持ちが収まってくる。なぜかというと、なんだかその表情が可愛らしくて、顔が緩みそうになっているのを抑えるのに必死だからだ。
(ダメだ・・・今笑うのはヤバイ)
活躍できなかったことに落ち込んでいる少女の姿を見て笑うなんて、絶対にやってはいけない。恋人だからとかではなく、失礼極まりないような気がするからだ。
「次頑張ればいいじゃん!!ね?」
「うん・・・」
小さい子を諭すような感じで声をかけてみると、彼女はまだ怒っているのか悔しくているのかわからないが、軽くほっぺを大きくしたまま小さくうなずく。とりあえずよかった、ウェンディが落ち着いてくれて。
『たった今全ての一回戦が終了致しました。勝利チームは屋外闘技場へと集合してください』
すると、俺たちのいる屋内闘技場にそんなアナウンスが流れる。俺たちの試合が短かったからこうやって話していることもできたけど、他のチームはどうなんだろうか?まぁ、開会式の時に幼い子供は見当たらなかったし、気持ちを切り換えて二回戦に向かってそうな気もするけど。
「今度は外でやるんだ」
「うん。外の方が広いから色んなことができるしね」
アナウンスが聞こえたと同時に外に向かい出した天神と変態娘。彼女たちは屋内の種目から屋外へと変わるとあって、なんだか楽しそうだ。
「外でやるとしたらどんな競技かな?」
「広いところでやるもの・・・ってこと?」
外でやるとなると、室内よりも広いから色んな競技ができそうな気がする。それこそさっきのドッヂボールよりも体を動かすものになるんじゃないだろうか?
「去年は缶蹴りとかやってたけどな
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