機動戦艦ナデシコ
1432話
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でしかない。
いや、勿論護身術だからって甘く見ている訳じゃない。本当に極めれば護身術であっても非常に強力だというのはこれまで色々と見てきているので理解しているし。
だが……エリナの場合は護身術を極めたって程じゃない。
そもそも護身術の修行以外にもやる事が多くあるのだから、1つの事に集中出来ないという問題がある。
エリナ自身は身体を動かすのがそんなに苦手って訳じゃないし、頭もいいので才色兼備って表現が相応しいんだろうが……それでも魔法球とかもない、普通の時間の流れに身を委ねているのだから、何でもかんでも極められるって訳じゃない。
そういう意味で、シャドウミラーかそうじゃないかってのは大きく違う意味を持つんだよな。まぁ、それは最高機密なので、シャドウミラー以外の連中には全く分からないが。
「……分かってるわよ」
エリナも、自分が月臣に勝てないというのは理解しているのか、短くそう答える。
「それより、このコンテナはどうするの? もし良ければネルガルに譲って欲しいんだけど」
そう告げたのは、単純にこのコンテナに対して懐かしさを感じているから……というだけではないだろう。
このコンテナ自身かなり丈夫なのだから、何かの時に避難シェルターとして使えると思ったのもあるだろう。
この辺、ネルガルの会長秘書だけあって目敏い。
実際、このコンテナは宇宙空間でも普通に過ごす事が出来るのだから、避難シェルターとしてだけではなく、脱出艇や脱出ポッドとして使おうと思えば普通に使える。
技術的にもシャドウミラーの秘匿技術の類は使われていないので、問題なく譲渡してもいいと思うんだが……
「その辺はエリナがエザリアに頼んでみてくれ。向こうでもこれを何かに使おうとしているかもしれないから、俺の独断では判断出来ない」
シャドウミラーの代表である俺が独断で決められないというのは少々情けないようにも思えるが、技術班というのはシャドウミラーの中でもそれだけ突出した部署だ。
以前何かのアンケートで見たんだが、一般的にシャドウミラーは軍事国家という認識をされている。
それは間違っている訳ではないのだが、正確でもなかった。
シャドウミラーで根幹を成すのは、技術班なのだから。
そして非常に高い技術力を持っている技術班が作ったのが、コンテナ。
技術班の作ったコンテナを、無許可で渡す訳にはいかない。
……そもそも、今まで使っておいてなんだが、このコンテナを作ったのが技術班である以上、当然レモンやマリュー以外の技術班も制作には参加しており……自爆スイッチ程度であればまだしも、変形、分離、合体機能とかがあっても俺は驚かない。
いや、変形や分離はともかく、合体というのは何と合体するのかという疑問があるが。
それこ
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