117部分:第十四話 死者の顔その四
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第十四話 死者の顔その四
「それならいいのですがね」
「そうさ。しかし御前等」
ここでデスマスクは言うのだった。
「何でこんなところにいるんだ?持ち場には戻らねえのかよ」
「少し。時間ができまして」
こう返すムウだった。
「それでなのですよ」
「そうかよ。そういえばあいつはいねえな」
デスマスクは今度は彼等の顔触れを見回した。
「アイオロスの兄貴とサガの旦那はわかるとしてあの乙女座の野郎はいねえな」
「シャカは教皇の間に行っている」
カミュがデスマスクに答えた。
「何でも教皇に直接呼ばれたそうだ」
「またかよ。あいつ何かっていうと教皇の前に行っているな」
「シャカにはシャカの都合があるのだろう」
アルデバランは冷静にデスマスクに告げた。
「だから。そんなに気にすることはない」
「おめえの兄貴とサガの旦那はわかるんだよ」
デスマスクは今度はアイオリアに顔を向けた。
「わかるのか」
「何かと忙しい御仁だしな」
「!?どういうことだ」
アイオリアは今のデスマスクの言葉に眉を動かした。
「それは一体」
「御前もそのうちわかるさ」
しかしこれには答えようとしないデスマスクだった。
「そのうちな」
「そうか」
「それでだ。デスマスクよ」
「ああ」
シュラの言葉にはすぐに応える。
「中に入るのだな」
「当たり前だろ。ここは俺の宮殿だぞ」
このことははっきりと告げるデスマスクだった。
「俺が入らなくてどうするんだよ」
「それもそうだな」
「ですがデスマスク」
アフロディーテはここでデスマスクを見た。
「入ってもいいのですね」
「だから当たり前だろ。俺が入らなくてどうするんだよ」
「それはそうですが」
「では。今からだな」
ミロもデスマスクに問うた。
「行くか。いよいよな」
「よし、それじゃあな」
デスマスクは己の宮に入ろうとする。しかしここで何故か他の黄金聖闘士達も彼の後について行くのだった。デスマスクはその彼等に顔を向けてまた問うのだった。
「何で御前等まで来るんだよ」
「少し。思うところがありまして」
まず答えたのはムウだった。
「それでですが。いけませんか」
「他の黄金聖闘士が入って来るっていうのかよ」
「別に入ってはいけないということはない筈だが」
カミュは逆にデスマスクに問うた。
「違うか」
「まあそうだがな」
デスマスクもそれには異を唱えない。
「それはそうだ」
「ではよいのだな」
「ああ」
アルデバランに対して頷いたのは彼に対してだけではなかった。
「御前等も随分と物好きだな」
「どうにもな。自分でもそう思う」
アルデバラン自身もそれは認める。
「しかし。デスマスクよ」
「何だ、シュラ」
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