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ドリトル先生の名監督
第一幕その十二
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「阪神と広島で」
「正々堂々と」
「そうなりますね」
「今年は広島優勝ですよ」
「久しぶりに」
「うん、巨人が優勝することは日本にとってとても不幸なことだけれど」
 それでもというのです。
「阪神や広島が優勝するのはいいことだからね」
「それじゃあですね」
「猛練習の後でケアもちゃんとして」
「広島の怪我人を減らして」
「やっていきますか」
「それがいいね、怪我はね」
 また言った先生でした。
「絶対によくないからね」
「本当に怪我をしないことですね」
「まずはそこからですよね」
「怪我をしないこと」
「そこからですね」
「そう、どのスポーツでもそうだけれど」
 野球に限らずというのです。
「野球もそうだね」
「昔は衣笠さんみたいな人いましたけれどね」
「衣笠祥雄さん」
「あの人は本当に怪我に強かったです」
「まさに鉄人でした」
「その人のことは僕も聞いてるよ」 
 先生は本当に野球にも詳しくなりました、それで広島の昔の選手のことも詳しくなっているのです。まだ黄金時代までですが。
「骨折しても試合に出てたね」
「凄い人だったんですよ」
「バッティングは折り紙付きで」
「守備もよくて足も速くて」
「いい選手でした」
「その人と山本浩二さんが主力だったね」
 その頃のカープはです。
「黄金時代は」
「僕達が生まれる前のことですけれど」
「凄い選手が二人いて」
「他の選手も揃っていて」
「物凄く強かったんです」
「だからまた」
 学生さん達は心から言います。
「広島強くなって欲しいですね」
「また黄金時代になって欲しいです」
「第二次黄金時代ですよ」
「猛練習で怪我をしない選手達による」
「そうだね、怪我がなかったら」
 先生も言います。
「広島は確かに強くなるよ」
「その時はですね」
「阪神と優勝争いましょう」
「先生阪神ファンですからね」
「虎と鯉の一騎打ちですね」
「そうなるね、ただ考えてみたら」
 先生は阪神と広島についてあることを思い出しました、それはどういったものであるかといいますと。
「クライマックスで阪神広島に結構負けてるよね」
「あっ、そういえば」
「うち結構クライマックス阪神に勝ってます」
「あとペナントでも結構」
「阪神に勝ってますね」
「何か相性悪いかな」
 先生はまた言いました。
「阪神は広島に」
「昔ヤクルトに弱かったんですよね」
「それも異常な位」
「巨人に負ける以上にヤクルトに負けてたそうですね」
「それで今は広島に負けていますか」
「どうしてかな」
 先生は腕を組んで首を傾げさせました。
「阪神は広島に負けるのかな」
「相性ですかね」
「いや、わからないですね」
「そこは」
「勝たせても
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