113部分:第十三話 帰還してその六
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に出撃することはあってもだ。
「ですからあの方を怒らせるなんて」
「ないですけれど」
「だったらいいんだよ」
それを聞いて安心したような顔になるデスマスクだった。
「相手が相手だしな」
「そうなんですか」
「とにかく忠告はしたぜ」
やはり真顔のデスマスクだった。
「いいな、あいつだけは怒らせるな」
「わかりました」
「よくわかりませんけれど」
「そういうことだ。じゃあ後でな」
ここまで彼等に言うと踵を返しそのまま何処かへと向かいだした。
「あのおっさんの禿頭を月に見立てて飲もうぜ」
「ええ、まあ」
「それなら」
彼等は今の辰巳をさす言葉に思わず笑ってしまった。
「是非共」
「行きましょう」
「しかしあのおっさんもな」
また辰巳のことを言うデスマスクだった。
「意外と若いんだろ?確か」
「そうらしいですね」
「まだ四十にもいっていませんよ」
「それであれか」
それについて色々と思うところのあるようなデスマスクだった。
「これ以上言ったら店に行った時に楽しみがなくなるから止めておくか」
「言うんですか」
「あのおっさんはいじるのが楽しいんだよ」
意外と趣味が悪い。
「今度は黄金の奴等全員で顔を出すのもいいな」
「それについてはまあ」
「お好きなようにとしか」
「さて、まあ話はそれ位にしてだ、本当にな」
「ええ。ではまた」
「あのおっさんの処で」
こう言い残して巨蟹宮に向かうデスマスクだった。デスマスクはまずは彼の仕事を終えた。しかしそれはまた新たな戦いのはじまりでもあった。
第十三話 完
2008・9・25
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