装甲車両解説(日本編)その2
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の運用を諦めることが想定されている。
そこで16式機動戦闘車が全国へ配備されることによって、
この車両が戦車の担っていた歩兵支援を代替する存在と見込まれている。
他国ではイタリア陸軍が似たような運用を行っており、イタリア半島北部は戦車のレオパルト1A5やアリエテが、南部はチェンタウロ戦闘偵察車が配備されている。もしも南部で戦闘が発生した場合、
チェンタウロ戦闘偵察車は北部の戦車が南部へ到着するまでの時間稼ぎの役割を果たすのだ。
島嶼部に対する侵略事態やゲリラ・特殊部隊による攻撃などの多様な事態に対処するため、優れた空輸性および路上機動性などの機動展開力、敵装甲戦闘車両などを撃破可能な火力を有する機動戦闘車を開発する計画である。陸上自衛隊の戦闘部隊が装備し、
普通科部隊に対する前進掩護および建物への突入支援などを担うものとして防衛省が計画した。
陸上自衛隊の現有装備である74式戦車および89式装甲戦闘車は、被空輸性や路上機動性が不足するため、戦闘地域へ迅速に展開することができない。一方、87式偵察警戒車や軽装甲機動車などの装輪装甲車では、軽戦車など(周辺国では中国人民解放軍の05式水陸両用突撃車や03式空挺歩兵戦闘車、
ロシア連邦軍のスプルートSD 空挺戦車など)を撃破する火力や目標発見後速やかに射撃する能力が不足するため、普通科部隊への火力支援が困難である。
ほかの代替手段については、アメリカなどにおいて同様の戦闘車両を装備しているが、いずれも要求性能(小型、現有弾薬の適合性、拡張性など)を満たすものはない。また、将来装輪戦闘車両の研究成果を反映する可能性を考慮すると諸外国からの導入は非効率であることから、
本装備の開発が決定された。
本車は、車体上部に砲塔を有する装輪式の戦闘車両。機動戦闘車のタイアについては国産品に適当なものが無かったため、陸上自衛隊の装輪式装甲車として初めて輸入品を採用しており、ミシュラン社製のタイヤを使用した車輪(ブリジストン製のスタッドレスタイヤを装備している車輌も確認されている)、片側四輪ずつが車体底面のサスペンションを介して車体を支持する。
単に重量を支えて高速で走行するだけならば既存の国産品でまかなえたのかも知れないが、本車のタイアは主砲発射時の衝撃を受け止めるという機能を要求されたため、実績のある外国製品を採用したわけである。これらの足周りによって、
機動戦闘車は路上最大速度100km/hという高い機動性能を発揮する。本車の航続距離については明らかにされていないが、チェンタウロ戦闘偵察車の路上航続距離が800kmであることから、それに近い値ではないかと推測される。
機動戦闘車のサスペンションは、三菱重工業とダイキン工業が共同開発した油気圧式サ
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